【本の感想】会社はだれのものか(岩井克人)

 ライブドアの日本放送株買い占めなどを機に、話題になったテーマ「会社とは誰のものなのか」ということが、ズバリ本のタイトルになっています。

  もちろん、中身は会社とは誰のものなのかということについての著者の考えが述べられています。

 著者は、結論として「会社とは社会のもの」であると述べています。

 私自身の考えもこれに近いものなので、納得しながら読めました。

 

 会社は株主だけのものではないし、経営者だけのものでもない、従業員だけのものでもない・・・それを一言でいうと「社会のもの」ということになります。

 今、世界(特に日本)の社会構造が大きく変わろうとしている時期で、「会社」という意味や価値も、変わってきています。その時期に改めて会社とはどういうことなのか、考えてみるきっかけになる本だと思います。

 

会社はだれのものか 会社はだれのものか
岩井 克人

平凡社 2005-06-25
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【本の感想】ローマ人の物語シリーズ(塩野七生)

とても長いシリーズですが、おもしろくてドンドン読み進みます。

 

高校の世界史の教科書ではわずか数行で書かれていることを、何冊もの本になっているというのは、それだけでも興味深いです。

校で教える世界史というのが、本当に表面だけをさらっと舐めているだけだということがわかります。もちろん、ひとつの事柄について、これだけ詳しく勉強し
ていったら、一生かかっても勉強しきれませんが、少なくとも、学校で教えられる歴史というのは、本の表面的なことだけだという認識を持つ必要はあると思い
ます。

 

このシリーズはまだ終わっていません。続刊がまだまだ出ます。

私が読み終わったのもまだ文庫本6冊なので、全体について感想を言うことはできないのですが、これまでに出てきた中で、思うことを書きます。

 

最近の世界情勢のほとんどは、宗教が絡んだものになっています。

どの宗教が良くて、どの宗教が悪いというのは簡単には言えませんが、この本(シリーズ)を読んで思ったのは、ローマ帝国がもの凄く領土を広げて、もの凄く長い期間統治できた大きな理由が、他の宗教を否定しなかったことだということです。

 

現在、世界中で宗教が原因で様々な紛争が起こっています。

ローマ人の物語シリーズを読むと、それを解決するためのヒントが見えてくるかもしれません。

 

 

ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫
4101181519 塩野 七生

新潮社 2002-05
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starローマは一日にして成らず。
star輝かしきローマの歴史の始まりとは…?
star文句なく面白い

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