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【本の感想】燃ゆるとき(高杉良)
マルちゃん赤いキツネと緑のたぬきで有名な東洋水産の創業から上場、本社ビル竣工までの実名小説です。
私は、一代で大企業を育て上げる社長達というのは、失敗などせず天才的なアイデアなどで、簡単に大きな会社を作っているのかと思っていた節があります。しかし、この本や、青年社長などを読んで考え方が変わりました。
少なくとも、東洋水産やワタミは、会社存亡に関わるような危機を何度か乗り越えています。また、社長たちも自分が信じた会社や人に裏切られてひどい目にあっています。
私もそういう経験があるのですが、そのたびに自分の人を見る目のなさを恥じ、もっと人を疑って見るべきだと反省していたのですが、その考えは改めるべきなのではないかと思いました。
東洋水産やワタミの社長ですら、(若い頃には?)人を見誤り、ひどい目に合っているのですから私がそれを防げなくてもそれは当然と言えば当然です。
2社の社長が、普通の人と違うのは、間違いや自分のミスを、堂々と認め、反省し将来につなげているところです。誰でも自分のミス、特に周囲の反対を押し切って自分が勧めた人に裏切られたときなど、一番ショックを受けているのは自分自身です。それでも、そこから目を背けるのではなく正面から受け止め、自分の責任を認めるのは、かなり難しいことです。
さらに、もう一つ、そして最も重要なのが、その失敗にめげないこと。決してあきらめないことです。
失敗したからもう挑戦するのはやめよう、ではなく、この失敗を教訓に、次は必ず成功する、という考え方です。
天才的な商売感を持つとか、天才的なマネージメントというのは、私には無理かもしれません。でも、失敗しても、決してあきらめず、めげずに、挑戦し続けることは私にもがんばれば可能なことです。
そして、できればその挑戦につきあってくれる社員に、いつか「一緒に挑戦してきてよかった」と思ってもらえるような会社にしたいと思います。