心地よい家族のカタチ

先週の土曜日、名古屋市の西生涯学習センターで「家族の笑顔が見たいから 〜心地よい家族のカタチ〜」というテーマでお話をさせて頂きました。

いつもの20代30代の「小さな子供を持つパパママ」と違って、聴講者の大半が、50代以上の男性ということでしたが、私の持ち札は多くないので、いつも通りわが家の子育てスタイル、生活スタイルなどをお話ししながら、夫婦円満に向けた秘訣などについてお話しました。

私よりも人生経験も、結婚生活も長い方ばかりなので、事前にはちょっと緊張しましたが、始まってみるととても熱心に聞いていただけて、いつも以上に話やすかったです。

私が10年前から娘に愛され続ける方法研究家を本職(ライフワーク)としたことの経緯、状況からお話し、その研究の中でこれまでのところ、夫婦円満がかなり重要なポイントであることを突き止め、最近は、夫婦円満研究家としても、日夜研究に勤しんでいることをお話しました。

「女房の機嫌が良ければ、世の中のほとんどの問題は解決する」というところは、皆さん自分の経験を振り返り(?)笑いながらメモを取られていました。

時代の変化に伴い、家族における父親の役割も変わってきており、昔の「よい父親」が、今の時代には合いません。

日本の人口構造が変わり、社会構造が変わり、社会システムが変わってきていて、昔のように一家の大半の収入を稼ぐ人という地位はとても不安定です。会社が倒産したりリストラされて、収入を失った時にも揺るぎない家族との繋がりや関わりが、あった方が安心で楽しいじゃないですか。。。という、キャリアカウンセラーとしてのお話もさせて頂きました。

最後に、こんなところで偉そうに話をしている私が、実際、家でやっていることを紹介し、実は大したことではなく、それでも家族には喜ばれ、世の中では(それなりに)スゴイなんて言われることをお話しました。ほんの少し考え方や行動を変えるだけで、日常生活が大きく変わります。

心地よい家族のカタチとは、それぞれの家族で話し合って見つけるものだと思います。

ただ、そこには男女にかかわらず、育児も家事も、外での仕事も、やれることをやる、という認識を夫婦で共有していると都合がよいと思います。 

淡路島で子ども二人と車中泊しながら考えたこと

今年も恒例となった娘と私で車中泊の旅行をしてきました。

もともとは、旅行に行くのが目的ではなく妻が仕事に出かけているのでその間の暇つぶしが目的でしたが、5年前からは毎年車中泊で旅行へ行ってます。

海や公園で遊んだり、ハーブ園で香水や石鹸作りを体験したり、全て5年前とは違って、子ども達だけで参加したり、工夫したりして遊ぶようになりました。

全てが楽しい思い出ですが、一番の思い出は夕食。何を食べようかと相談し、回転寿司に行くことになりました。あまり外食しない我が家ですが、たまに回転寿司に行くときも一皿100円の回転寿司ばかりです。

でも、初めて行く淡路島ではお店の情報もなく、とりあえず見つけた回転寿司に入りました。

テーブルに付いて皿の説明文をみて、ちょっと高いことに気づいてビビりましたが、久しぶりの回転寿司で大喜びの子ども達にはそんなことは言えないので、覚悟を決めて食べることにしました。

ハイテンションで、皿をとって食べ始めた子ども達でしたが、2枚目の皿を取った時に、上の娘が皿の柄が違うことに気付き、壁に付いている皿の説明を読みました。そして、小声で私に

「父ちゃん、このお店お皿によって値段が違うよ。いいの?」

と、不安げに聞きます。私が

「大丈夫、たまにはいいよ。父ちゃんの秘密の財布があるから、心配しなくていいから好きなものを食べな」

と言うと、ちょっと安心した感じで、また食べ始めました。それでも、高めの皿を取るときには毎回

「これ食べてもいい?」

と聞くので、

「いいよ」

と言うと、嬉しそうに皿を取ります。そして、子どもらしい満面の笑みで食べます。うちの娘達は、おいしいものを食べるときの「美味しそうな顔」の天才です。この世で一番美味しいものを食べているような顔をして食べます。

でも、高級な皿に乗っている2個のうち1個を食べるとさりげなく

「もう1個父ちゃん食べて」

と言います。私が

「いいよ、Hannaが食べなよ」

と言っても

「1個でいいの。他の食べたいで」 

などと言ってくれます。

まるで昭和の貧乏人ドラマのワンシーンのようなやりとり。。。

子どもに気を使わせてしまう自分の稼ぎの少なさや、ケチケチで普段生活していることに申し訳ない気持ちで涙が一粒。そして、こんなにも気遣いができて優しい子に育ってくれている娘に涙がふた粒こぼれそうになりました。

親が子どもに心配をかけるのはよくないことかもしれませんが、それよりも親が子どもに見栄を張って現実を知らずに育つ事の方が良くないことだと思います。むしろ親は子どものためにあえて恥をかくくらいでよいと思っています。 

美味しい寿司を食べて思わず、満面の笑みになる子どもらしさと、父を気遣い寿司を一つくれるおとなびた一面を持つ小学4年生。。。もう、たまらなく可愛くて愛おしい。

そして、そんな父娘の機微はお構いなしに、ただただ無邪気に大粒のいくらを頬ばりながら子供らしくはしゃぐ小学1年生も、たまらく可愛くて愛おしい。

こんな娘たちと、自分が働いているのに遊びに行かせてくれる妻と家族である自分がとてつもなく幸せであることを、改めて感じることができた今年のGW車中泊でした。

我が家の子育て指針

 子どもが生まれる前から、何度も夫婦で子育てについて話してきました。子育てについてはいろいろな本やセミナーなどもあるし、たくさんの先輩達がいろいろな意見を言われます。

 

考えれば考えるほど難しいです。保育園に上がるまでは、母親がしっかり子どもと過ごした方がよいとか、習い事などは自由に選ばせた方がよいとか・・・

  

いろいろ、いろいろ考えて悩んで、結局、我が家では「自分たち(親)の能力にあったこと、やりたいこと、楽しいことを、やろう(考え)よう」ということにしました。

などと書くと、誤解を招きそうですが、決して子どもを蔑ろにしたり、子育てを放棄したりすることではありません。

ただし、過度に子どもを中心に置かない(特に年齢が上がれば上がるほど)ようにしようと思っています。

 

そもそも、我々夫婦は、立派な人間でもないし、スゴイ子育てなんてできないと思っています。それでも、これだけはしようと決めたこと、それは子ども達が

私たちのお父さん、お母さんとっても楽しそう。

そう思ってもらえるようにしようということです。

大人になるって楽しいことなんだ、人生は楽しくてよいもんだ、と思ってもらえるようにしようということです。

 

その為に、自分たちのやりたいことを基本的にやります。年に数回は、今日は、お父さんとお母さんでデートだから、子ども達はおばあちゃん家で遊んでね。と、言うのも定着してきました。

子どもと遊ぶときも、自分も楽しめる遊び場に行って、子どもと同じように全力で遊んで自分も楽しい気分になります。

子どものために我慢して何かしても、簡単に子どもには見破られます。

心の底から楽しい人生を送っている姿を見せることが、私たち夫婦にできる最善の子育てだと思うので、それを目指しています。

 

それが我が家の子育てに対する方針と言えば方針です。

四日市の子育てマイスター制度

四日市市では、昨年から父親の子育てマイスター制度という、育児に積極的な父親を認定する制度があります。全6回(去年は5回)の講座を修了すると認定されます。

このような制度は、他の地域でもあると思いますが、四日市市のスゴイところは、この子育てマイスターに選ばれた人が、パパサークルを作り積極的に、いろいろな所で活動しているところです。活動は行政主導というか、公的なイベントを積極的に行い、そこで子育てマイスターの人たちが活躍し、活動が広がってゆくようになってきています。

今年は特に最初の年でもあり、かなり注目されて、マスコミなどでも多く取り上げられています。

行政が主催する父親の子育て系の講座やイベント自体は、最近よくあります。でも、それをキッカケに継続的に、活動が広がっていく仕組みは、まだまだ少ないと思います。少なくとも私の知っている限りでは。

ぜひぜひ、私の住んでいる岐阜県、土岐市、多治見市でもぜひ、そういう制度を作ってもらったらよいのに、と思います。

褒めて育てる?叱って育てる??

子育て本には、よく「子どもは褒めて育てよう」と書かれています。

でも、褒めるばかりでは弊害が出る場合もあります。

 褒められるために行動をするようになってしまうからです。

言い換えると、褒められないと行動しない子どもになってしまいます。褒める人が見ていないと行動しない。

もちろん、叱って育てるのもよくありません。叱られないために行動したり、行動を起こさないようになるだけです。叱る人がいなければ悪いことでもやったり、やらなければいけないことをやらなかったりするようになります。

では、どうすべきかということなのですが、私は「喜んで」育てるというのがよいのではないかと思います。つまり、お手伝いをしてくれたら「褒める」のではなく「喜ぶ」。

「いい子だね」

ではなく

「うれしいよ」

と言う。そうすれば、誰かに褒めてもらうために行動をするのではなく、誰かに喜んでもらうために行動をするようになると思います。

誰かに喜んでもらうための行動は、誰が見ているとかに関係なく行われるし、自分がやったよと主張することもないと思います。

そんな風になってもらうために、親としては「どんなことをすると人は喜ぶのか」を正しく教えることが重要で、その為に正しくかつ上手にその感情を伝えるのがよいと思います。

・・・と、なんか子育て論的になってしまいましたが、そう思って、そう出来るように日々努力しているよ、という意味です。「分かること」と「実行できる」とは別ですので。全部できているわけではありません。

普段、偉そうなことを言ったり書いたりしておりますが、全て実行できているわけではありませんので、ご安心(?)下さい。