ブラウザが最速であると宣伝すること

先日、マイクロソフトからインターネットエクスプローラー8が公開されました。最速ブラウザと謳っています。

 最近発表されるブラウザは、全て「最速」と書かれています。Firefoxも、Safariも、Chromeも・・・。

 別にそれぞれのメーカーがウソを言っているわけでなく、それぞれの計測条件によって、それぞれが最速なのだと思います。

 

私は、どのブラウザもちょっと前のブラウザに比べると十分速いというもので、速度でブラウザを選ぶ必要はないと思います。

確かにChomeを初めて使ったときは速いと感じましたし、GoogleドキュメントなどのバリバリJavaScriptを使っているWEBサイトはブラウザの性能に左右される場合もあります。

しかし、一般的なサイト表示が遅い場合、ほとんどはブラウザが原因ではなく、サーバーだったり、サーバーへの回線速度がネックになっていることが多いです。つまり、いくら速いパソコンと速いブラウザを使っても、表示は速くなりません。

数年前のパソコンのCPUのクロック周波数をメーカーが、競って宣伝していたものと同じようなものです(パソコンの処理が遅い原因の大半はCPUではなくて、ハードディスクだったり、無駄にインストールしたソフトである事が多い)。

 

でも、メーカーがそのように宣伝するのは、それで効果がある(売上げや利用者数が増える)ということなのでしょう。

逆に言うと「一番使いやすいブラウザです」とか「クロックは遅いけど全体的な使用感は速いパソコンです」というような宣伝文句では、客観性に欠けると思われ、効果が少ないと言うことです。

 

ものを作って売る立場の私としては、こういった宣伝方法を勉強する必要があると思います。ただ、なんとなくユーザーをバカにしている感じがして、個人的にはいやで、ついつい分かりにくくて長ったらしい説明をお客さんにしてしまいます。

起業家に必要な才能

起業家に必要な才能というのは、いろいろ言われますが、私が最も重要だと考える才能というか性格は、ドM的思考です。

もっと上品な言い方をすれば「苦しみに対する耐性」ということになるのかもしれませんが、耐性というのはちょっと違います。

私が知る限り、起業家の人たちは、「苦しみに耐えている」と言うより「苦しみに気づいていない」または、ちょっと苦しい感じが気持ちいいと感じているような人が多いです。

 

起業すると、数々の試練が毎日やってきます。恐らく、ただの耐性では耐えきらない位の苦しみの連続です。耐えるのではなく、むしろ、それが気持ちいいと感じるくらいでないと続かないのです。

 

苦しいのだけど、ちょっと気持ちいいかも。だから、ついつい苦しいことに挑戦してしまう。そのうち、もう少し刺激の強い苦しみを求めて、さらに苦しいことに挑戦してしまう。でも、本人は、苦しいだとか、苦しいことに挑戦しているという意識は少なく、むしろ楽しい。

 

そう言う意味で、起業家として続けられている人の多くはドM的な思考回路を持っている人だと思います。

 

ビジネスのセンスだけでは起業は失敗します。

起業家を目指す人は、苦しみに鈍感、苦しいことに気づかない、むしろちょっと楽しいと思える才能が自分にあるかどうか考えてみると良いと思います。

成果発表会&送別会

歓送迎会の時期になりました。

とはいえ学生でもなく、大企業に勤務している私には10年以上、この時期の歓送迎会というものをしたことがありません。

 

それが、昨日、送別会をおこないました。昨年10月から長期インターンシップとして、会社に来ていた松田さんが、インターンを終了したので、その成果発表会と送別会を行いました。

 

成果発表会は、多治見産業文化センターの会議室を借りて行いました。

最初は、会社の会議室で社員のみが聴くかたちで行おうかとも思ったのですが、せっかくなので外部の人も呼んで、少し仰々しく行うことにしました。

 

かなり緊張をしていたようですが、立派に説明を終えた松田さん。本人が思っている以上に、いろいろな力がついたと私は思っています。それは、細かいテクニックやスキルではなく、目に見えない自信です。

まだ本人にはあまり自覚がないようですが、インターンシップで主に行ってきた飛び込み営業、これは、日本一の営業マンですら「へこむ」きつい仕事です。それを5ヶ月間続けられたという事実は、必ず将来役に立つと思います。少々のいやな仕事を頼まれても「あのときよりはまし」と思ってがんばれると思います。

そういう経験の積み重ねが、人間として本当の実力を上げてゆくことになると思います。
 

発表会の後は、多治見駅前の浪花さんで送別会兼親睦会を行いました。松田さんもスタッフとして参加したゆるキャラサミットや、うながっぱ関連でお世話になっているので、以前から会社で利用させてもらおうと思っていたのですが、年末は相当前から予約がいっぱいになってしまって行けませんでした。昨晩もずっと満席状態でしたが、おいしい料理をたくさんいただきました。

 

流されて生きる

大学生のグループの前で話をすると、よく聞くのが

「何となく世の中に流されて生きている気がする」

「人に流されて生きていくのがいや」

という意見です。だから、自分で自分の運命を切り開いていけるような人になりたい。だから、インターンなどをして自分を変えたい・・・ということで、長期インターンシップのイベントなどに来ているそうです。

いかにも若者らしい意見で、自分の意思を持っているという意味ではすごく良いと思うのですが、ある程度は流されて生きるという考えは否定してはいけないと思います。

 

良くも悪くも、人間は誰もが社会の中で生かされている、社会がなければ生きてゆけないのですから、ある程度は社会から与えられた仕事や環境を受け入れる必要があります。

ただ、その流されるときに意思を持っているか、どれくらい主体となってそれができるのかが問題だと思います。

先の大学生とのイベントでは、私は「ものすごい強い意志を持って、世の中に流されずに生きてきた人」みたいに思われていますが、実際は、起業したのも「勤めていた会社の社長に勧められて」というのが直接の理由ですし、今の水泳にしても「先輩に誘われて」という理由で始めています。

人に言われて実行した、所謂「人に流されている」のですが、でも、結果としてはどちらもものすごく自分にとっては良かったし、おかげでとても楽しい人生を送れていると思います。

 

他人の言うことを聞かないということが、人に流されない人生ではなく、

自分で責任を取る覚悟を持つ

ことが人に流されない人生なのです。もし、これまでに私の会社が倒産していたとしても、決してそれは企業を進めてくれた社長のせいではないし、もし、うまくいったとしても、それも自分の責任(成果)なのです。

 

「自分が周りに流された人生を送っている」とネガティブに考えている人と、そうでない人の違いは、いろいろな出来事の結果を、他人のせいにしているか、自分の責任だと考えているかの違いだけです。

 

流されて生きたくない

と考えている若い人たちは、全ての責任は自分にある、と考え方を変えてみましょう。そのうち流されている感じがしなくなるし、その先では、流されていること自体も悪くないと思えるはずです。

お金の借り方・もらい方

先日、ある方と話をしていて、私にはお金を借りたり、もらったりするすごい才能があると指摘されました。

自分ではそんなことをあまり意識をしたことがありませんが、冷静に考えてみると、うちの会社が13年も続いているのは、それが最大の理由だと思います。12回の決算で、実質的な黒字を出しているのは2期です。残りの10期は実質赤字。会社の利益が経営者の評価点と言われるので、そう言う意味では、私は経営者として全くダメです。

 

でも、赤字垂れ流しでも13年近く続いているのは、私がお金を借りたり、もらったりすることができたからです。もちろん、借りるのは銀行です。消費者金融、親類、友人などからは借りません。

 

会社経営の基本なのですが、会社は赤字でも倒産しません。現金が無くなると倒産します。その証明が、最近倒産している会社の多くが前期まで黒字だったということであり、ずっと赤字のうちの会社が倒産しない事実です。

 

コンサルタントとしても有名な経営者の方が、利益を出さずに納税もしない会社は存在する意味がないと言われています。しかし、私は、例え法人所得税を納税できなくても、社員の給料を払い、厚生年金や失業保険を払い、法人市県民税を払い、そして、社員とその家族に、「もう少しで会社が儲かって給料も増える」という希望を与え続けられるのであれば、存在価値はあると思います。

 

少し話がそれましたが、うちの会社が存在し続けるために、これまで私が当たり前のように金融機関からお金を借りたり、公的な補助金を受け取ってきたことは、意外と世間一般の企業から見るとすごいことなのだと、その方から指摘をされたのです。

 

それでは、そのお金を借りたり、もらったりするコツをお伝えしたいと思います。担保に出せる資産も、保証人になってもらえる人もいない貧乏会社が、どうやってお金を借りることができるか・・・

 

気合いと執念です。

なんじゃそれ!と怒られるかもしれませんが、実際、私が他の経営者の人と比べて優れているとすればこれだけです。銀行などに行って「お金を貸してください」

と言っても、当然断られます。決算書はボロボロ、資産もない、保証人もいないなどといろいろな理由を挙げられて断られます。そこで、あきらめたらダメです。いろいろな説明資料を作って、何度も足を運ぶ、いろいろな金融機関に足を運ぶ、支援機関で支援制度を勉強する・・・そういうことを繰り返していると、お金を借りる道が見えてきます。

 

ちなみに、この大不況の今は、支援制度がものすごくたくさんあるので、ちゃんと手続きすれば、簡単にお金を借りられます。気合いと執念が無くてもマメささえあれば借りられます。市役所でも県庁でも、中小機構でもどこでも良いので

「不況で売上げが落ちています。お金貸してください」

と言うと、適切な制度を紹介してもらえます。

 

ただし、お金を借りて生き延びた後の会社の姿がちゃんとイメージできる人だけにしておいたほうが良いと思います。

何が何でも絶対倒産しない

という気合いがなければ、やはり早めに倒産して次の道を探した方がすべてにおいて良いと思います。