うまい酒しかありません「安田酒店」

沖縄から名古屋に帰ってきた日、中部国際空港で三重県の安田酒店の安田さんに会いました。

 

安田酒店は、鈴鹿サーキットのある三重県鈴鹿市にある酒屋さんで、「うまい酒しかありません」と言い切っている店です。

店内にはものすごい種類の一升瓶が並んでいるので、もちろん、私は全てを飲んだわけではありませんが、たぶん本当にうまい酒しかありません

 

純米酒でなければ酒ではない、と安田さんに教えていただきました。もちろん、安田酒店で取り扱っているのは純米酒のみです。でも、だからといってめちゃくちゃ高い値段で売っているわけではなく、むしろ安いです。

 

安田さんは、うまい酒を少しでもたくさんの人に飲ませよう(?)と、「三の輪会」というお酒を楽しむ会をはじめられ、私も何度か参加させてもらっています。最初は小さな会だったそうですが、今では100名以上が参加する大きな会になっています。

全国のうまい酒を造っている蔵元が集まっての大試飲会です。

日本酒好きにはたまらない会です。日本酒が嫌いという人にもお勧めです。なぜなら、私もそうだったのですが、日本酒が嫌いという人の多くは、本当においしい日本酒を飲んでいないから嫌いなだけだからです。おいしい日本酒を飲んでみたら好きになるかもしれません。

 

その安田さんが、中部国際空港には、「夏子の酒」の作者「尾瀬あきら」さんを迎えに来ていたのでした。

尾瀬あきらさんは三の輪会にも何度かゲストで来場されてます。有名人のサインをほとんど持っていない私が、唯一持っているのが、そのとき購入した著書

(その場でサインしてもらった)です。

この本で勉強すると、日本酒が更においしく頂けるようになります。

 

ちなみに私は、5年くらい前まで、ビールや日本酒は、どれでも同じ(たいしておいしくない。高価なものはおいしいのかな)と思っていましたが、安田さんと出会って、うまい日本酒というのはこういうものだ!ということを思い知らされました。

 

もちろん、「高い酒しか飲めなくなった」なんて偉そうなことを言うつもりは全くありません。安田さんのところのお酒は、変なプレミア価格をつけていないので、かなり安いです。

不特定多数向けに書く、ということ

以前の記事「今後ますます重要となる文章力」の続きです。

 

読む相手が決まっているメールなどでのコミュニケーションの場合と、ブログなどのように不特定多数の人が読むものの場合では、文章の書き方や内容も考えなければいけません。

 

匿名で書いているブログの場合は、炎上したりしても実被害はありませんが、実名で公開している場合、実生活にまで影響することもあります。

少しでも誤解されそうな表現は、避けなければいけないし、テーマの選択も注意が必要です。

 

私の場合も、具体的な仕事の内容やお客さんのことについては、基本的には書きません(書けません)。

それで、どうしても抽象的なことや家庭のことが多くなるのですが、このテーマにしても、自分や会社の立場が変わったらそれだけで良いかどうかはわかりません。

 

サイバーエージェント藤田社長のブログのコメントなどを見ていると、考えさせられます。

上場企業の社長になれば、誹謗中傷も多くなるでしょうが、2chなどでも、サイバーエージェントや藤田さんのことはものすごくひどいことになることが多いようです。若くして上場したり、有名女優と結婚したり、それ以外にもITバブルで株が乱高下して大損をして逆恨みしている人も多いかもしれません。妬まれそうな要素はありますが、そうなってしまうと、何を書いても、どう書いても、ひどいことになってしまうのでしょうか。

何を書いても

「そんなことをしている暇があったら、株価を上げることを考えろ!」

と書かれています。

ここまでくると文章力や、テーマの選択能力ということではどうにもなりません。

 

非常に大量の不特定多数の人を対象とする場合は、人間として好かれて、守ってくれるファンを多く作るなど、別の能力が求められるようになるのかもしれません。
 

災害復旧工事に参加

今日は町内の作業がありました。

 

町内に走っている国道に、山から土砂が流れ出る場所があり、毎回、流れ出た土砂を片付けていたのですが、あまりにもひどくなったので、根本的な対策をすることになりました。

 

まず、流れ出た土砂を全て土嚢にして、流れ出している場所(資材置き場?)付近にまで持って行き積み上げます。

30人くらいの人が来ていましたが、最初は皆さん冗談を交えながら作業していたのですが、途中からは言葉数も減り、汗をボタボタと垂らしながら、ひたすら土嚢を作りました。

結局、200枚の土嚢袋がなくなって、余分にもらいに行きました。

 

土砂の流出元には、大型のパワーショベルと、電柱などを立てる車が入って、作業をしました。

パワーショベルで、地面を平らにして、直径15cm程の杭を何本も打ち込み、板を渡してその後ろに土嚢を積み上げます。私は、本格的な土嚢積みは初めての体験です。

ただドンドン積めばよいのかと思ったら大間違い。隙間なく、しかも、力の加わる方向を考えて、より長持ちするように積むには、テクニックが必要です。

 

その更に上流(?)部分では、パワーショベルをつかって、1立方メートルの土嚢を作って並べます。下の写真の左下に写っているのは、その巨大な土嚢です。右側に写っているのが、人手で作った土嚢300個です。

 

 

 

かなり疲れた作業でしたが、いろいろ勉強になっておもしろかったです。パワーショベルの作業を、危険なくらい間近で見たのですが、感動しました。さすがはプロという仕事です。あの巨大なショベルを数センチ単位で調整して動かして、土を削ったり、杭打ちをしたり・・・。

普段私の仕事では、コンピュータを使って何かをすることばかりです。どんなにすごいことをしても、結果は基本的に画面に表示されるだけです。なので、こういう目に見える大きなものが変化する仕事や作業というのは、あこがれます。

 

とにかく、作業は完了し、2段構えの砂防土嚢堰ができました。これでしばらくは国道への土砂流出は防げるでしょう。

今後ますます重要となる文章力

私は、人間の価値を決める要素の中で、最も重要なものはコミュニケーション能力だと思います。単にしゃべったり聞いたりするという意味ではなく、相手を理解し、自分を理解してもらうための総合的な能力です。

 

そのコミュニケーション能力の中でも、文章力というのは、これからの社会では、今まで以上に重要になってくると思います。

 

10年くらい前まで、仕事でメールを使っているのは一部の人でした。

それが、今ではメールを使っていない人の方が少ないくらいです。

 

メール以外にも、自分のブログや、他人のブログへのコメントなど、文章で、自分を表現する機会は以前よりも確実に増えてきています。

 

しかし、自分をアピールしたり、他人のことを理解するための能力を磨く訓練の機会は非常に少ないと思います。

 

そもそも、メールやブログなどを書く場合に、そのソフトやシステムについて十分に理解できていない人が多いことが問題です。メールに署名を付ける方法や、件名と本文の意味が分かっていないと、受け取った側が困ってしまうようなメールになってしまいます。

ただ、この表名表面的な問題は、大きな問題ではありません。ソフトやシステムが良くなることで、あまり知識のない初心者でも、問題になるようなメールを書かないようにはできます(半角カタカナを自動的に全角にしたり、件名がない場合に警告を出したり)。また、簡単な教育で直ぐに身につけることができます。

 

もっと大きな問題は、文章力の問題です。「はじめてのメール」「インターネット入門」「ビジネスメール術」というような入門書には必ずと言っていいほど「メールの本文は、(普通の手紙と違って)本題のみの完結にわかりやすく書きましょう」と書かれています。

でも、「わかりやすい文章」を書く能力というのは簡単に身につくものではありません。小学校のころから少しずつ身につけなければいけない能力です。

良いか悪いかは別としても、現在は昔に比べて手書きで文章を書く機会は圧倒的に少なくなっています。つまり、パソコンを使って文章を書くことが普通になってきた今、正しい漢字を(手で)書く能力よりも、正しい漢字を選択できる能力が、役に立ちます。

難しい漢字をたくさん書けることが、わかりやすい文章を書くこととはつながりません。仮に難しい漢字を知っていても、その文章を読む相手が知らないだろうと予想されるのであれば、その漢字は使わずに、ひらがなで書いた方が良いでしょう。

 

相手に理解される文章を、相手に理解される文字を使って表現する能力がより重要なのです。

 

読む側の能力も、高める必要があります。仮に相手がわかりにくい文章を書いてきたとしても、それをどこまで理解できるかは読み手の能力次第です。

仕事の場合、相手に「もっとわかりやすい文章を書いてくれ」などとは言えません。自分が頑張って理解するしかないのです。相手の知識レベルや性格まで加味して想像し、文章を読み砕く必要があります。

 

パソコンや、ネットがますます普及し、一般化してゆく中で、わかりやすい文章を書く能力と、他人の文章(わかりにくい文章)を理解する能力を付けている人が、ビジネスだけでなく、日常の生活の中でも、優位に立つようになると思います。

オーストラリアで出会った人(3):カリスマ(?)同時通訳者

オーストラリアに行く前、日本では大手コンピュータ会社に勤務していました。会社を辞めることになって、最後に社長と面談をしたとき、社長から

 

「オーストラリアで困ったら、この人を頼ってみなさい」

 

と、社長の友人という人(Aさん)の連絡先が書かれたメモを渡されました。

Aさんは、同じ会社のオーストラリア現地法人の翻訳部門で働いていた人で、社長と同期、そのときは既に退職されて、フリーの翻訳・通訳者として活躍されているとのことでした。

 

オーストラリアに着いて1ヶ月くらいしたとき、別に困ったわけではなかったのですが、一度、Aさんに電話をしてみました。すると、ぜひ一度うちに遊びに来なさいと言われ、週末に遊びに行くことにしました。

 

Aさんの家は、私の住んでいたシドニーから、300kmほど内陸に入った田舎町にありました。ちなみに、オーストラリアで300kmというのはご近所です(笑)。

その夜はちょうど、Aさんの元同僚(つまりは私の元先輩にあたる人たち)が、何人も集まって同窓会的なことをすると言うことで、私も参加させていただきました。

 

 

Aさん以外はみんなオーストラリア人なのですが、皆翻訳者または、通訳なので、日本語はペラペラ、と言うより、学術的な知識で言えば私より遥かに日本語に詳しい人たちばかりでした。

ただ、皆さん(Aさんも含め)英語を母国語としている人たちなので、お酒が回ってくると、会話の中の英語の比率が高くなってきます。

集まった人たちは、Aさんを師と仰ぐ人たちで、今でも仕事の相談などをAさんは受けているようでした。

 

Aさんは、当時シドニーからだいぶ離れたところに住んで、通訳の仕事があるときだけシドニーに行っていました。

 

主には国際会議などの同時通訳をされていました。私はそれまで知らなかったのですが、同時通訳という仕事はものすごい準備と訓練が必要な仕事だそうで、その日も10時過ぎまで楽しくみんなでお酒を飲んでいたのですが、日課となっている訓練をされていました。

夜の12時から3時までは、必ず訓練をするのだそうです。ラジオなどを聞きながら、最初は、ラジオの言語のまま同じことを同時にしゃべり、次に、日英同時通訳をしながらしゃべり、英日同時通訳をしながらしゃべるという、訓練です。

 

実際の学会は、1週間もなく、それも2ヶ月に1回程度しか仕事をしていないそうですが、毎日基礎訓練をし、仕事の数週間前からは、専門用語やその他関連知識の勉強や訓練をして、仕事に臨むそうです。

 

Aさん曰く、翻訳や通訳は勉強してある程度知識やテクニックを身につければできるが、同時通訳はスポーツと同じで、訓練をやめたらできなくなる、のだそうです。

 

端から見ると、郊外の大きな家に住み、2ヶ月で1週間しか働かなくて、悠々自適な生活に見えるかもしれないのですが、実は365日ほぼ休みなく働いているのでした。

また、1週間シドニーで仕事をすると、5kg位痩せるそうです。

 

それだけの努力をしているから、最高クラスの仕事ができて、後輩たちからの信頼も厚いのだと思います。

 

Aさんとの出会いが、翻訳や通訳という仕事に興味を持つきっかけとなり、その後(数年後ですが)、翻訳会社に勤めることにつながりました。

 

ちなみに、私は翻訳者でも通訳でもありません。TOEIC630点です(笑)。