後1ヶ月

ジーアップの決算は6月末です。後一ヶ月で本年度が終了します。

日本の多くの企業は3月末の決算だと思いますが、私は6月末決算の方がよいと思っています。なぜかというと、6月末で1年の半分が終わるからです。
それに合わせて目標設定や、確認を行っています。年度初めに今年度の目標を立てます。そして、年の初め(1月)に1年の目標を立てます。もちろん、細かい目標は、もっと短い単位で設定しますし、大きな目標は1年以上の単位で設定します。が、半年ごとの目標というのが、私にとっては、具体的な目標でありながら、多少時間をかけて取り組める一番良い大きさと感じています。

儲かるグループへの脱皮

請負でシステム開発を行う場合、見積は「人月」や「人日」という単位で出します。1人のSEが一ヶ月かかる仕事は1人月です。
1人月の平均単価は、100万円という調査が新聞に載っていました。もちろん、地域格差やスキル、会社の規模などによって変わってくるので一概には言えませんが、中小企業なら妥当な線だろうと思いました。ジーアップでもエースを出すときには80〜120万くらい要求します。

これを一般企業は、どう感じられるでしょう?

おそらく「なんて高いのだ」と思われるのではないでしょうか?一人で1ヶ月100万円以上稼ぐのですから。
よく(同業以外の)会社経営者からも言われます。「いいねぇ。めちゃくちゃ儲かるねぇ」と。

確かに、うちのような業種は仕入れはほとんどありません。かかるのは人件費だけです。しかも、うちなどは給料は非常に安いのです。

では、会社がもの凄く儲かっているのか?

否。残念ながらジーアップは全く儲かっていません。

なぜか?

経営者の能力がないから!
と言われればそれまでですが、一応、言い訳(論理的な説明)もあります。

もし、そのスタッフの稼働率が100%だったら、もの凄く儲かると思います。でも、稼働率はどうしても上がらないのです。なぜなら、1人月100万円で仕事を受けていて、本当にその仕事に100%かかり切りになってしまうと、次の仕事への準備ができないのです。したがって、ある仕事が終わってから、次の仕事の準備を始めることになります。もっと酷いと、仕事が終わってから次の仕事を探しに行きます。そうなると稼働率はかなり下がります。

営業スタッフを別にして、常に仕事を取りに行けばよいのか・・と言うと、高度な知識がないと請負の開発の営業はできません。打合せをしたり見積もりを出したりというのは、開発者でないとできない場合が多いのです。しかも、営業スタッフがいたとすれば、開発者+営業スタッフで売上100万円ということになってしまうので、ますます厳しくなってしまうのです。

そんなわけで、請負でシステム開発をしている会社の99%以上が、ギリギリの経営をしているのです。

では、どうしたらよいのか?

いろいろな方法が考えられます。
大手企業から定期的に大きな仕事を受注できるようになる、公共事業を取れるようになる、会社の規模を大きくしないで細々と営業する、自社のサービスや商品を開発し提供するなど。

ジーアップは、自社のサービスや商品の開発を行うことを選びました。まだ、売上としては請負開発と比べて非常に少ないのですが、準備は整ってきました。もうかる仕組みができつつあります。

商品の完成度、営業の体制、提携先の企業、サポート体制、自社製品を広報するノウハウ・・・

必ずジーアップは儲かる企業になります。儲かるという表現が悪ければ表現を変えます。
ジーアップは、社員が能力を十分発揮でき、それで適正な利益を生み出せる企業になります。

だから、もう少しだけ待っていて下さい。

安月給で頑張っている社員、それを支える社員の家族。
好条件でジーアップを支えてくれている取引先企業。
個人的に私を応援してくれている友達。

そして、無条件に私を支えてくれている家族。

みなさん、もう少しだけ待って下さい。

新聞に載せてもらえるのはうれしいけれど・・・

本日(2005/5/23)発売の、中部経済新聞にジーアップのことが掲載されている"らしい"です。
"らしい"というのは、まだ確認していないからです。

取材はずいぶん前に受けました。速報性のニュースではないので、何時掲載するか分からないけど、必ず掲載します・・・と言われていました。それが今日だったのです。その連絡が今日の夕方5時頃電話でありました。前回記事が掲載されたときも、発売日の午後に連絡がありました。

しかし、残念ながら中部経済新聞は、入手が非常に困難です。近所のコンビニを数軒回ってもありませんでした。以前、購入したことのある駅のKioskでも売っていませんでした。
と言うわけで、まだ内容を確認できていません。

2,3日すれば「掲載紙」が新聞社から送ってもらえるはずなのですが、どなたか、読まれた方がいたら教えて頂きたいです。

記事にしてもらえるのは非常にありがたいのですが、できれば前日に教えてもらいたいです。
と言うか、これは「定期購読せよ」という新聞社からのメッセージなのでしょうか・・・

スピード感覚の違いの大きすぎる会社との業務提携は

ジーアップで現在準備中の新しいサービスがあります。その内容については、まだ発表できないのですが、自社での開発ソフトと他社のソフトを組み合わせて、実現するサービスです。

この「他社のソフト」の部分は、その分野での最大手企業と契約すべく話を進めてきました。実際に契約もしました。しかし、その対応があまりにもお粗末で、本当にやる気があるのか疑問に思います。

いろいろ不満があるのですが、第一に契約条件が複雑すぎることがあります。ジーアップでやろうとしていることに対して、どのような料金が発生するのかがわかりにくく、ジーアップとしてもサービス全体の料金設定が決められませんでした。

次に、対応の悪さです。大企業にありがちな営業担当と技術担当と法務担当が、それぞれ自分の担当部分しかわからないため、こちらからの質問に対してもなかなか反応が返ってこないのです。前述したとおり契約条件が非常に複雑なため、確認しなければいけないことが非常に多く、結果として考えられないほど時間がかかってしまいまいました。

いろいろ不満がありながらも、なんとか契約をして、いよいよジーアップとしてのサービス提供ができるかと思っていたのですが、今週になって「現在の契約では御社が考えられているようなサービス提供はできませんので今の契約を破棄して、別途契約内容を相談させて下さい」などという連絡が来ました。しかも、新しい契約書を作るには2週間以上かかると言うのです。

何を今更・・・と呆れるばかりです。
うちのような小さな会社と契約したくないという理由で、わざと対応を遅くしたり、契約条件を複雑にしているのであれば、最初に言って欲しかったです。うちも、時間と労力を無駄にしなくてもよかったし、もっと早くサービスを提供できていたかもしれません。

とにかく、急遽、別のソフトを模索することにしました。いくつか候補を探し、技術的な検証をし、ライセンス形態についての確認をして、最適なソフト(およびその開発会社)を見つけました。契約内容をつめて、後は押印するだけ、というところまで3日かかりませんでした。前述の会社で3ヶ月かかってできなかったことです。3日と3ヶ月、ビジネスの世界では致命的なスピードの差です。

そこは非常に小さな会社ですが、ソフトの内容としては、ほとんどかわりません。ちなみに、もともと契約しようとしていた会社にしても、独占販売権を持っている会社が大企業なだけで、開発しているのは小さなベンチャー企業ですので、開発体制としてもほとんどかわらないのです。

ビジネスを進める上でのスピード感覚の差がありすぎるところとは一緒にビジネスを進めることはできません。最初にその見極めが必要だと感じました。
今回はその見極めを誤ってしまいましたが、結果としては、よりよい条件の契約ができたので、良かったと思います。

オーストラリアからはじまり10年・・・

現在のジーアップは、1994年にオーストラリアで登記したG-UP COMPUTER LIMITED.という会社が始まりです。1996年に日本に移動して有限が社ジーアップコンピュータを設立し、2001年に有限会社ジーアップとなりました。オーストラリアの会社は現在はほとんど休眠会社となっています。

なんと、創業10年を越えてます。売上は10年で3倍程度にしかなっていませんが、業務内容は大幅に変わりました。確実な成長へ向けた方向付けはできてきていると考えています。
・・・ので、これからの10年では、売上100倍を目指します。

目標は公言することが、目標達成の第一歩です。

ここに宣言致します。