意識とはなにか―「私」を生成する脳(茂木 健一郎)

私の最も好きな映画は、「2001年宇宙の旅」です。

中学生のとき初めてビデオを借りて見て、衝撃を受けました。最初は意味が分からなかったのですが、とにかく衝撃でした。

その後、原作者のアーサー・C・クラークの本を読んだり、解説本や関連する映像を見たりしながら、自分なりに理解を深めてゆきました。オーストラリアにいた頃に、ある映画館でリバイバル上映をすることを知り、仕事を休んで見に行ったこともあります。

 

 映像という意味でもすばらしいのですが、私が衝撃を受け、感動し、ある種の恐怖感を覚えたのは映画で表現されている、「意識」という概念についてです。2001年宇宙の旅では、それはモノリスとして表現されており、続編の2010年ではより、深くそれが表現されています。

「意識」とは何か? なぜ意識が存在するのか、そう言うことを考え出すと思考はどこまでも続き、怖くて眠れなくなるほどでした。

 

 私自身は無宗教で、神様のような科学的に証明できないものはほとんど信じておりません。ただし、「意識」については、科学よりもより宗教・哲学的な発想で、自分なりに理解しようとしているところがあります。もしかしたら1032年後に陽子崩壊がおき、何もない世界が来たとしても「意識」というのは存在できるかもしれないと思っています。

 

 意識についての特別な感覚を、著者の茂木健一郎氏も小学校の頃から持っていたということをこの本で知り、ちょっと嬉しかったです。著者の思い出として、小学校5年生のとき、学校から帰宅し「ただいま」と言った瞬間に、その「ただいま」の意味を考え込んでしまい、ある種の恐怖感も覚えたという話が出てきます。

 私の場合は、同じような感覚をはじめて2001年宇宙の旅を見たときに覚えたのだと思います。

 

 肝心の、本の中身としては、医学書的な哲学書という感じで、明確な答え(結論)のようなものは無いのですが、茂木健一郎氏が何を研究していて、なぜその様な研究をしているのか、というようなことが分かります。


 

 

250円の自販機コーヒー

今日は、夜、高速道路を運転して帰ってきました。コーヒーでも買おうと途中のサービスエリアに止まりました。

普通の缶コーヒーを買おうと思っていたのですが、ちょっと気になる自販機が目にとまりました。 

 

 注文後に、ミル挽きしてコーヒーを入れて、カップにキャップも付けて出てくると言うものです。

250円という値段はちょっと高い気もしましたが、どんな動きをするのか見てみたくて、これを買うことにしました。

注文後、内蔵カメラで映された内部の動きが画面に表示されます。これが楽しい。ミル挽きされた粉が落ち、お湯が注がれ、そのカップが移動して、回転しながら降りてくるフタが取り付けられ、取り出し口に出てきました。

 

 味は、まあまあ。

缶コーヒーよりはおいしいですが、2倍の値段ほどおいしいのかは微妙です。でも、楽しかったのでOKです。

 

 

ソフトウェア開発会社の仕事

一般的にソフトウェアの開発会社の仕事というのは、パソコンに向かって一日中キーボードを叩いて、プログラムを書くように思われることが多いですが、実際は大分違います。

 

ソフトウェア会社の下請けで、かなり完成度の高い仕様書をもらって作業をする場合以外は、プロジェクト全体の作業の中で、所謂プログラミングという仕事の占める割合は低いです。

うちの場合も、プロジェクトによっては半分以上が細かい具体的な仕様を決めるまでの資料づくりや検討・打合せであることがあります。

 

つまり、下請けでないシステム開発会社はプログラミング技術だけでなく、お客さんとのコミュニケーション能力が必要です。

 

特に「要件定義」と呼ばれるお客さんの要望を具体的な仕様にするための作業は、最も重要で難しい作業です。

先日、ソフトウェア開発支援ツールを作っているメーカーのセミナーの資料(セミナーに申し込んだのですが、直前に用事できて受講できず資料だけもらいました)にもその事が書いてありました。

  • ソフトウェア開発の作業のかなりの部分は要件定義に費やされる
  • 要件が後から変わることによって必要になる再作業は再作業全体の80%以上
  • プロジェクトの失敗の原因の上位5つは要件に起因する
  • 要件不具合による再作業のコストは後工程にいけばいくほど高コスト(運用開始後の要件変更のコストは110倍)

 

書いてあることについては、以前から感じていたことではありますが、大手メーカーのちゃんとした調査で、数値が示されていると、自分の考えていたことが正しかったと確認できて安心します。

また、うちだけが特別悩んでいることではなくて、大手も含めほとんどのソフトウェア開発会社が同じ問題で悩んでいるということが分かって安心できます。統計から考えると、うちの成績はよい方であることもわかりましたし・・・。

 

また、要件定義に失敗(プロジェクトの失敗)の原因についても、その資料によると(私の意見ではなくて資料に書いてあることです)

  • エンドユーザーとのコミュニケーションギャップ
  • 現状の分析不足
  • 曖昧な要件
  • 要件漏れやシナリオ抜け
  • エンドユーザーの確認不足

などが上げられています。かなり賛同できます・・・

 

ただ、だからといって「お客さんの出す要件が曖昧で、ちゃんと確認してもらえなかったからシステムはできませんでした」とは言えないのが辛いところです。

 お客さんに合わせて、打合せや確認資料の作成、現場での調査や確認作業の手伝いなど、どこまでやれば正しい要件を引き出すことができるのかを考え、プロジェクトを成功に導くのがプロとしての努めだと思います。

 ただし、それには余分なコストがかかることをお客さんには認識していただきたいと切に願います。

 

「御社の作った○○サイトよりも規模が小さいから、そのときの費用よりは安くしてよね」

というのは成り立たないのです。コストに係わるのはプログラミングだけでなく、むしろ要件定義やその確認などのコスト、および、その漏れリスクの方なのです。

お客さんの意識が「プログラミング会社に作らせる」という意識であるとプロジェクトは失敗する可能性が高いです。あくまでも「プログラミング会社と一緒に作る」という意識で頂く必要があると思います。

 

・・・って、かなり偉そうなことを書いてしまいました。 お客さんごめんなさい。

 

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オーストラリアでやったアルバイト(3):漁師

 本当のアルバイトとは違うのですが、生活のための労働という意味で、釣りをよくしました。収入を得ると言うことではなくあくまでも自分達の食料として確保していたものです。

 一番貧乏だった頃、ご飯だけはアルバイト先のレストランで、余ったものをもらってきて食べることができていました。ご飯はもらえても、おかずはもらえないので、おかずとして魚をよく釣っていました。

 

 レジャーではなくて、食料調達の手段として真剣に行っていました。

 道具などがプロ仕様のものということはなく、ガソリンスタンドで$3位で売っている、糸の先に重りと大きな釣り針が付いていて、それが糸巻きに巻いてあるだけの簡易的なものです。これを3つくらい持っていました。

 当時住んでいたアパートからは、歩いて1分くらいで海に行けましたので、ちょっとした時間でも、釣りに行きました。

 

釣れるのは、アジや鯛などが主です。

 

最初の頃はいろいろ場所を替えて釣っていましたが、そのうち、ものすごくよく釣れる場所を教えてもらって、それからはほとんどそこへ行くようになりました。

その場所というのは、水族館の裏です。水族館は実際の海を網で仕切って一部の魚を展示(?)しているタイプだったので、恐らく餌などが多少周辺にも漏れて、その餌に周りの魚たちが集まってきていたのだと思います。

 ほとんど入れ食い状態で、必要な量の魚を袋に詰め替えて持って帰るという感じです。

 

 ただ、一つ難点がありました。そこは、水族館の敷地内で、釣り禁止の場所です。明るい時間には行けません。

 水族館の閉館(夜8時)後、あまり照明器具を持たずに行かなければいけないのです。柵の隙間を通らなければいけない場所もあり、先客と譲り合いながら行きます。

 厳密に言えば密漁というか、怒られる行為なのではありますが、水族館で飼っている魚を釣っているわけではなくて、あくまでも、水族館の魚の餌に集まってきた外の海の魚を釣っているので、それほど極悪なことをしていたわけではありません(笑)。若気の至りと言うことで許していただければと思います。

  

 

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クマ接近中?

先月、うちの隣の町でクマが目撃されたのですが、先日は、とうとう隣の地区で、クマの足跡が発見されました。

確実にわが家にクマは近づいています。

 

保育園でも言われたようで、昨日Hannaが

「父ちゃん、クマはねぇ音が鳴るものを着けてると逃げていくんだよ。鈴とか」

と言いました。子供達だけで歩いて移動することはないのですが、裏山へのドア以外にも対策を考えないといけないかもしれません。

 

子供達は、一応怖がるふりをしていますが、「クマ」のイメージとしては、歌に出てくる「森のくまさん」や、「くまのプーさん」のようなものらしく、ちょっと嬉しそうな感じも否めません。

 

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