中小企業経営者にオススメの記事

 

 

 

 

意識の集中と感じ取る力

筋トレ上達の基本は、そのとき鍛えている筋肉をどれだけ意識できるかです。これがなかなかできませんが、訓練を続けているとできるようになります。

これは、それを感じ取る神経をが研ぎ澄まされて、それまで感じることができなかった細かい感覚を感じられるようになるからです。

 

同じようなことは、他にもたくさんあります。例えば味覚。普段、濃い味付けにしているとどうしても味覚が鈍ります。逆に、薄めの味付けで、かつ、それを意識しながら食べていると味覚が鋭くなります。料理の味付けに使っている醤油を変えただけでもちゃんと分かるようになります。

 

人間の感じる力というのは、それに意識を集中することで研ぎ澄まされます。

山の微妙な色の変化(季節の変化や、気候変動による変化)、商店街や地方の商工団体の会員の変化、若者の変化など、感じられる人には感じられますが、意識が向いていない人には全く感じることができません。

 

いろいろなことに意識を向けて、かつ、意識を集中して、いろいろなことを感じられるようになりたいものです。

 

私自身、細かい変化を感じる能力は、まだまだ足りませんが、それでも結婚して8年が過ぎ、妻の「機嫌」を感じる能力は飛躍的に向上しました。

安定した事業が無いのが生き残りの原因

中小零細企業が生き残るためには、常に新しいことにチャレンジして、常に変化し続けることが必要です。

 

うちの会社も、そういう意味では、変わり続けています。

何か安定した事業があれば、それにしがみついてしまい変わることをためらってしまうかもしれませんが、幸い(?)うちの会社には、安定した収入(利益)を維持する事業が無い為、常に利益が出そうな事業を探し求めて変化し続けることができました。

言い換えると、不安定な経営状態だったおかげで、13年も会社が続きました。

 

社長としては、ラクに儲かる「安定した事業」を求めていますし、そのためにいろいろな、勉強、仕込み、挑戦をしています。でも、本当にそういう事業を、実際に実現するのは、安定した事業があっても挑戦し続ける器量や考え方が、社長にも会社にも浸透してからであるべきなのかもしれません。

早く、安定したいと思うのと同じくらい強く、安定しても挑戦し続けられる人間になりたいと思って努力したいと思います。

聴診器が壊れていたわけではありません

先日、健康診断を受けました。

会社で健康診断を受けるようになって4年目ですが、最近は食事にもかなり気をつけているし、水泳もしているし、そんなに心配せずに受けることができます。結果については後日届くので、そのときにまた報告します。

 

それなりに自信満々で望んだ健康診断でしたが、最後の問診(?)の時に予想外に時間がかかりました。医者が聴診器を持って、

「はい、胸の音を聴きます」

と、私の胸に聴診器を当てます。しかし、怪訝そうな顔をしています。聴診器を耳から外し、穴をのぞいたり、指でねじってみたり・・・

そして、もう一度、私の胸に聴診器を当てます。

 

やはり何か気になるようで、今度は聴診器の患者の体に当てる部分を白衣で擦ったり、指でたたいたりしています。

 

私の方もちょっと不安になります。自分の体の病気の心配ではなく、この医者で本当にちゃんと正しい診断をしてもらえるのかの心配です。

 

しばらく、聴診器をいじったあげく、

「脈は遅い方ですか?」

と聞かれ、

「高校の頃から毎年要再検査になります。水泳をやっているので遅いのだと思います」

と答えると、なぁんだというような顔をして、ものすごいスピードでいろいろな場所に聴診器を当てて、診察が終わりました。

 

確かに私の脈は遅いですが、聴診器の故障を疑うほどなのですか? それとも、本当に聴診器の調子も悪かったのか・・・

診断結果が楽しみです。ちなみに体重は去年より1kg以上減って、身長は3mm縮みました(笑)

笠原のタイル業界

2006年に合併して多治見市になりましたが、旧土岐郡笠原町はタイルの産地です。

以前は日本のタイル生産量の9割を笠原で行っていたくらいのものすごい産地です。タイル産地であることは知っていても、こんなにシェアが高いと言うことは近隣の人もあまり知られていません。

 

笠原では、「身内にタイル関係の仕事をしている人がいない」という人を探す方が大変です。みんながタイルに関わっています。

 

そんな笠原に吹き荒れているのが、昨年からの世界的大不況の嵐です。

 

全国の9割近いシェアを持っていると言うことは、建設工事が減ってタイルの需要が減った影響も、ほとんどが笠原でかぶることになります。

 

もともと、タイル業界は大きな設備と投資の必要な業界で、ほとんどの会社が借金をして大きな設備を導入して経営をしています。

さらに、近年は万年不況というか、社会構造の変化によって、高度成長期やバブルの頃のような、設備さえ持っていれば儲かる時代ではなくなっています。「景気が悪い=元のように儲かる時期が来る」ではなくなっています。この状態が「普通」になっているのです。

そのことに気づいていないというか、気づきたくない会社は、ドンドン窮地に追い込まれて、やがて無くなるでしょう。資本主義の原理としては仕方がないことです。ただ、それによって大量の失業者が出るのは社会全体としては問題です。本来であれば、新しい産業が出てきて、旧産業からあふれ出た失業者を吸収しなければいけないのですが、そのような気配はありません。

日本全体が、新しい時代に移ろうとしている過渡期なのですが、それが特に顕著に見えているのが笠原町なのではないかと思います。資本主義の原理だけではない別の理由で、資本や雇用の再配分をするのは本来、政治のはずですが、それも期待できないのが、悲しいところです。