少し前ですが、平成20年版環境・循環型社会白書が、閣議決定されました。
実物は読んでいないのですが、asahi.comなどの報道によると、江戸時代の循環型社会を絶賛しているとのことです。つまり、江戸の街で排出された排泄物を、郊外の農家が引き取り、それを肥やしにして農作物を育て、農作物を街で消費するという循環型社会です。
以前、ここのブログにも書きましたが、趣味の落語を勉強(そんなたいそうなことではなく何度も聞くだけですが)すると、江戸は相当優れた社会システムを備えた都市だったことが分かります。
もちろん、当時世界一の人口を抱えた都市だったとは言え、今の東京に比べれば人口は10分の1程度ですし、社会保障などは今よりずっと悪かったと思いますし、すべてを江戸時代方式にしたらとても社会生活が成り立たないでしょうが、それでも、見習うべき点は多いと思います。
季節に関係なく同じ形の同じ大きさの野菜が食べられるというのは、本当に豊かなのでしょうか? 「今年は○○が不作だから、食べられない」「今年は○○が大漁だから毎日食卓に出る」そんな状況であれば、知恵を絞る癖がつくのではないかと思います。
経済的な豊かさは、考える癖を付ける上では大きなマイナスだと思います。私自身も、明日のご飯を確保するのが難しいほどの貧乏だった頃は、今よりも相当知恵で問題を解決していたことが多かったです。
若い頃には(健康を害さない程度に)貧乏生活は必ず経験しておくべきだと思います。
今でも、他の人に比べて会社も個人も経済的には恵まれていないのは、人間としての成長のためにはよいことだと思います・・・というのは経営者としては、言い訳(負け惜しみ)でしょうね(笑)
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