伊達公子さんに続き、「同じ年で、もの凄く尊敬する人シリーズ(?)」第2弾は、羽生善治さんです。
先日、 永世名人になった羽生善治さんも、私と同じ1970年生まれです。中学生の頃にプロになり、その後、最優秀棋士賞、最年少タイトルなどを打ち立てながら、1996年に史上初の7冠独占の偉業を成し遂げました。
1991年以降、現在(2008年)まで、常になんらかのタイトルを保持しており、7冠を取るよりもこれだけ長く何かのタイトルを持ち続けていることの方が難しいことかもしれません。
テレビ番組か何かで本人が言っていたのですが、7冠を取るのはあの年でないと体力的に無理だったそうです。7冠を取るためには、もの凄くたくさんの対局をしなければいけないし、それをもの凄い勝率で勝たなければいけないので、体力が続かないとできないのだそうです。
記憶力や反射神経は、10年以上経った今では、衰えているそうですが、その分、直感や大局観が付き、総合力では今の方が上だと思います。常に上を目指して、それまでの常識を打ち破りながら成長してゆく姿勢が、羽生さんが強い最大の理由だと思います。
著書「決断力」に書かれていたことですが、パソコンやその他技術の進歩によって、将棋の訓練方法が劇的に変わり、近年急激に棋士は(全体的に)強くなったのだそうです。将棋史上最強の棋士大山康晴15世永世名人が一番強かった時期と、今の羽生さんが対局したら、羽生さんが勝つと思うと言っています。だからといって、羽生さんが既に大山康晴を超えているのかというと、そうではないと、羽生さん本人が認めていることです。
現役の棋士としては、羽生さんが最強だと思いますが、まだまだ強くなっているので、どれくらいの尺度で形容すべきかは今の時点は分かりません。ただ、あと何十年かたてば、間違いなく伝説的な棋士として語られる人になるでしょう。