私は15年ほど前、オーストラリアでライフセーバーをしておりました。英語もよくわからない中で、資格を取得するのは結構大変でした。筆記テストや実技のテストの勉強を、所属していたライフセービングクラブの勉強会で毎週勉強して、3ヶ月後に取得できました。
そのときの話は、また別の機会に書こうと思いますが、そのときの訓練やその後の実際のパトロールなどで、身にしみたことは、おぼれそうになっている人はかなり危険ということです。
「溺れる者は藁をもつかむ」と言いますが、本当におぼれそうな人の近くに行くと、よほど泳ぎが得意な人でも一緒におぼれてしまいます。冷静さを失った人に不意に近づくとむちゃくちゃしがみつかれて、自分も泳げなく沈んでしまいます。
そんなときライフセーバーとしては、ちょっと離れたところで冷静になるように説得するか、まず潜って、おぼれそうな人を沈めて気を失わせてから救助するように習いました。かなり乱暴な救助法に見えますが、そうすると安全に救助できます。
先日、子どもとプールに行って、深いプールで遊んだのですが、時々変な角度から子どもが、必死に抱きついてくるとちょっと危険を感じることもありました。自分一人なら潜って体勢を整えれば良いのですが、子どもを沈めないようにと思うと、余計危険な状態になります。
落ち着いて、一度潜ればよいのです。
救助するときは、どれだけ冷静でいられるかが最重要ポイントです。