ロシア語通訳の第一人者である米原万里さんのエッセイです。
何年か前に「不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か」を読んで以来、米原さんのファンとなり、テレビなどにコメンテーターとして出演されたりするのも楽しみに見ていました。残念ながら、2006年に56歳の若さで、ガンで亡くなられました。
同時通訳者としての苦労話から、下ネタまで、どれもおもしろくて、一気に読めてしまいました。
同時通訳をしているときに、「他人のフンドシで相撲を取る」というような文化的背景を知らないと説明できないような表現が出てきたの場合、とっさにどのように訳すべきか、なんて言うのは実にプロフェッショナルな説明でありつつも、フンドシをはき続ける父親の話もあったり、硬軟織りまぜられています。