落語で学ぶ営業マンの心得

古典落語と呼ばれる昔からある落語の中には、いろいろな商売人が登場します。

そして、いろいろ商売の基本やヒントを話すことがあります。

2代目の馬鹿旦那さんに、先代が

「商売というのは・・・」

と説教したり、番頭さんが出来の悪い丁稚に説教したりします。もちろん、話の本題はビジネスの方法ではないので、そんなに深く掘り下げることはないのですが、それでも、中には下手なビジネス書よりも、端的に本質を突いている説明などもあります。

 

例えば、桂米朝の質屋蔵という話では、呉服売りの行商が、どこかの家で昼ご飯を食べさせてもらいながら、反物を売る流れを説明しています。多少おもしろおかしく話しているところもありますが、みんながHappyになるという、Win-Winの関係(ビジネス)であることが重要です。売る人も、買った奥さんも、お金を出した旦那さんも、みんな満足しています。

 

また、お客さん一人一人に合わせた商品の推薦だったり、アフターサポートなど、今はパソコンやインターネットを使ってできるようになりましたが、江戸時代の行商人は頭の中で管理していました。

大きな商家で、「大福帳」と呼ばれる顧客台帳で管理していました。

火事になったときには、真っ先に大福帳を井戸に投げ込んで、焼失を防いだそうです。顧客台帳さえあれば、商売は続けられるということです。顧客台帳の重要度は、今でも変わりません。

 

そう言う観点から、古典落語を聞くと、また、新しいおもしろさが見えてきます。

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