風評被害の方が危険

新型インフルエンザが、遂に発生しました。

私は専門家ではないので、新型インフルエンザの危険性がどれくらいのものなのかは分かりません。ただ、少なくとも1918年のスペイン風邪の時のような大量の死者が出ることはないはずです。原因が分かっているし薬もあるのですから。

 

もちろん、注意して警戒することは重要ですが、どうも世の中、おかしな方向へ煽動されすぎな気もします。経済危機への対応もそうですし、何か日本のマスコミの煽り方は気になります。

 

豚肉の不買や、もっとひどいとメキシコ料理店への嫌がらせのようなことまで起きているそうです。

インフルエンザの流行を恐れて、遊びに行かなくなり消費が落ち込んだとしたら、たぶん、インフルエンザで死ぬ人よりも多くの人が、倒産やリストラで自殺するのではないでしょうか。

 

確率の問題ですが、日本国内で新型インフルエンザで1000人の人が死ぬ確率と、経済が落ち込むことで自殺者が1000人増える確率で言ったら、圧倒的に後者の方が高いと思います。

 

また、旧型(という言い方をするのかわかりませんが)インフルエンザで、毎年世界中で何万人も死亡しているのですから、今回の新型インフルエンザで、世界中で1万人くらいの死者が出たとしても、毎年のインフルエンザによる死者数的には、例年のぶれの範囲です。

 

今のところ確率的に言えば、 新型インフルエンザにかかる確率よりも、旧型インフルエンザにかかる確率の方が圧倒的に高いし、新型でも旧型でも死に至る可能性のある危険な病気であることは変わりません。

 

ニュースで「新型インフルエンザの感染が疑われた患者は、旧型のインフルエンザでした」ということが報じられていました。このニュースにコメンテーターが「よかったよかった」的な発言をしたりしますが、あまりにも無知すぎです。

 

旧型であっても下手をすれば命に関わるほどの重病化する可能性もあるほど、危険です。しかし、そのような危険(インフルエンザ)は、毎年日本中で日常的に発生しているのです。

 

何が危険で、それがどれくらい危険なのか、冷静に正しく判断して行動することがとても重要です。

今、わざわざメキシコへ旅行に行くのは愚ですが、豚肉を食べないのも愚。

 

珍しく我が家の食卓に肉があるので妻に尋ねると

「豚肉が安くなってたから買ってきた」

なのだそうです。日本経済のためにも、我が家の栄養バランスのためにも、とてもよい回答です。

 

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