【本の感想】なぜ宇宙人は地球に来ない?(松尾貴史)

宇宙人、永久機関、占い、風水、幽霊、開運グッズなどのインチキを暴くというか、論理的に否定する本です。

難しい理論で科学的に否定すると言うより、普通の論理での解説なのでとてもわかりやすいです。私としても、ほとんど納得できるものが多かったです。

 

例えば、宇宙人で言うと、宇宙人(地球以外にすんでいる知的生命体)は、確率的には必ず存在します。銀河系だけでも何千だか何百だかの地球のような惑星が存在している可能性があります。これについては、筆者も、ほとんどの科学者も否定していません。

ただ、その知的生命体が地球にやってくるのかというと、それは、まずあり得ません。光の速度で何万年もかかるような距離を、わざわざ来る理由がない。仮に光の速度の10%位の乗り物(ちなみに人間が作ったもので一番速度が速いのはボイジャー1号で現在17km/秒で、これは光速の0.006%にも満たない)を開発できるような超高度な知的生命体だとすると、地球人などは科学的にはとても下等な生物です。わざわざ、何万年もかけて下等生物に会いに来たり、こっそり麦畑に模様を描いたり、牛の内臓だけを取って帰ったりする訳がありません。つまり、宇宙人は必ずいる。しかし、地球には来ない。

 

と言うようなことが書かれています。ほとんどは納得し共感できることばかりでしたが、私がちょっと「それは違うぞ」と思ったのは、幽霊や人の死に関することです。私自身、無宗教で無神論者ですが、宗教の意義や必要性については認めています。

実際に幽霊などはいないと思いますが、ただ、そもそも、人が見たり触ったりするものは、すべて、脳がそのように処理しているからなので、脳が幽霊を作れば、それは存在するとも言えます。

風水や厄払いなども、怪しい業者や人が、金儲けをしているからいけないのですが、風通しを良い家の方が、健康になったり、ある年齢になったら健康などに注意しましょうという意味では、正しいものも多くあります。なので、私はそれなりにそれらは信じています(というか利用しています)。

 

重要なのは、何でもかんでも鵜呑みにして盲信しないことであり、どんなことについても、ちゃんと自分で考えて判断すべきだと言うことだと思います。

 


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