ドリフターズのリーダーを長年勤めたいかりや長介の自伝です。
ドリフターズの誕生秘話(いかりや長介も途中参加している)や、ドリフにまつわる数々の伝説の真相など、ドリフファンにはとても興味深い話しばかりです。
子供の頃、毎週見ていた「8時だよ全員集合」。毎週生放送でしかも、客席にたくさん観客がいて、行われるコントが、どれほど大変なのか、子供だった私には全く想像したことがありませんでした。
実際、いかりや長介は、16年間ほとんど長い休みを取れず、ずっと全員集合のコントを考えていたそうです。
ドリフターズですが、当初はメンバーの入れ替わりも激しく、最終的に私たちがよく知っている、いかりや長介、加藤茶、高木ブー、仲本工事、志村けんに落ち着いたのですが、そこまでにはいろいろな偶然が重なって、本当にたまたま、そうなったようにも思えます。
でも、本を読んで思ったのは、それらは偶然ではなくて、やはり、必然だったのではないかということです。
いかりや本人は、ドリフは音楽は4流、コントは素人だったと書いています。謙遜もあると思いますが、自分たちよりもずっとうまい人たちがたくさんいたという認識があったのは確かでしょう。その中で、実際にドリフがトップになり、伝説のお化け番組を作れたのは、単に運がよかっただけではなく、冷静な分析や、分析に基づいた戦略があり、そして、何よりも関係者のものすごい努力があったおかけなんだと思います。
本人達だけでなく、周りの人たちも必死に頑張るというのは、本人達にそういう能力(周りの人に支えられる能力、周りの人たちが頑張ってやろうと思わせる能力)が、あったのだと思います。
自分が一流や、超一流でないという認識を持って、それでも、一流の人たちに勝つためには何をすべきか、どうしたらよいのかを考えに考えて、後はがむしゃらに頑張り抜くというのは、多くの成功者の共通点のような気がします。
確か、つんく♂も同じようなことを言ったり書いたりしていたと思います。いかりや長介にしても、つんく♂にしても、凡人から見れば才能豊かに見えますが、本当にその世界で一流の人たちと比べると、本人にしてみると才能が足りないとわ感じるのでしょう。そこで諦めるのではなく、どうしたらよいかを冷静に分析するところが、その人にとっては音楽の才能以上の競争力のある才能なのでしょう。そういう才能を持っているのであるから、やはり、いかりや長介もつんく♂も、超一流なのだと思います。
だめだこりゃ (新潮文庫) | |
おすすめ平均 長さん、ありがとう。 希代のエンターテイナーいかりや長介の自伝 人生一つごと 「いいや」こりゃ 居作昌果「8時だヨ!全員集合伝説」と併読して欲しい by G-Tools |