隕石が落ちてくるのが心配で上を向いて歩く?

プログラムやサーバーの信頼度や止まる確率、セキュリティなどについての説明のときに、説明を誤るととんでもない方向に話が進んでしまうことがたまにあります。

世の中に、不具合のないプログラム、絶対に止まらないサーバー、絶対に安全なセキュリティ対策などはありません。

どれも、費用対効果を考えて、できうる最大限の努力をするしかないのです。決して開発者やサーバー管理者の質が悪いわけではありません。世界最強のGoogleですら止まるのですから。

ただ、それはきわめて低い確率で、それに過度に備えて、日常業務に支障が出ては本末転倒です。

 

隕石が落ちてきて怪我をする確率はゼロではありません。

でも、だからといって、常に隕石を警戒して上を向いて歩く人はいないはずです。隕石を心配して上を見て歩くと、かなりの高確率で交通事故にあって死にます。

「隕石が落ちてきて怪我をする可能性はありますか?」と聞かれれば、「可能性はある」 というのが正しい答えですし、さらに、「上を見ながら隕石に注意していれば、隕石が落ちてきたときに助かる可能性は高まりますか?」と聞かれれば、「助かる可能性は高くなる」というのが正しい答えです。でも、「上を見ながら歩く」のはオススメできません。

 

それと同じような話が、ときどき仕事上で発生します。頭に血が上ってしまうと「上を見ながら歩けば隕石から助かる確率が上がる」という自分が想像している結論だけに固執し、「・・・いえ、それは確率の問題からして、もっと危険が増えます」というアドバイスを聞けなくなってしまう人がいるのです。

 

一番効果のある対策をして、それを超えた不測の事態は、それが発生したときに最善の対応ができる準備をしておくというのが、サーバーやプログラムの世界において一番よいですし、そう言うことを助言する会社が一番よい会社だと思います。

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