シーシュポスの山

秋も深まり、我が家には猛烈に落ち葉が降り続けます。

 

休日、家族全員で庭掃除。

30分も頑張れば、大きな山がいくつもできます。

しかし、集めているそばから、どんどん新しい落ち葉が降り積もり、山ができた頃には、また庭は一面の落ち葉・・・。

 

気を取り直して、もう一度、掃除開始。さらに大きな落ち葉の山ができあがり、ほっとしたときに、強風が落ち葉の山を吹き飛ばします・・・。

 

もう一度、気を取り直して、落ち葉を集めると、近所の山から落ち葉が乱舞しながら落ちてきて・・・

 

この落ち葉の山、シーシュポスの山です(笑)

 

永遠に進展のないシーシュポスの罰は、山に岩を転がしながら登ると、山頂付近で、岩が麓に転がり落ちる・・・これを永遠に繰り返すという、ギリシア神話です。カミュの不条理の世界です。

20年近く前に、(格好つけるために)カミュを読みあさりながら、不条理についてずっと考えていました(笑)

 

ちなみに、近隣の山の木々や、突然の風など、自分でコントロールできないもののために、自分の運命が決められるような不条理も、落ち葉が自分の所有物であり、自分自身を自分が知ることで、運命は自分のコントロール下に入り、自分も幸せになるのです。

・・・なんて、話すと女の子にもてると思って、悦に入ってましたが、20年間、こんな話をしてもてたことはありません(笑)

ただし、もてはしなかったけど、不条理についての自分なりの答えは持て、落ち葉が永遠に片付かなくても幸せになりました。シーシュポスと同じように、落ち葉を掃きながら実は微笑してます(笑)。

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