新しいシステム導入時のトラブル

新しいコンピュータシステムを導入した直後は大変混乱します。トラブルが連発して、業務改善のシステムなのに逆に業務が増えることもあります。

それはある程度仕方がないことなのですが、そのとき、それを乗り切って業務効率化が図れるか、結局、何ヶ月後かにほとんど使われないシステムになってしまうかは、使用者とシステム開発者の信頼感と意識が強く影響します。

お互いに信頼感があり、お互いにその信頼に応える努力ができれば、うまくゆきます。たとえば、プログラムそのものに不具合があった場合、最善の方法で対処することが、開発者には求められます。

 

また、使用者が「不具合」と報告する内容の多くは、厳密に言えば不

具合ではなく誤操作であることが多いです。その場合、「プログラムが動かないぞ。さっさと直せ!」というような指示では、その個別の問題については直っても、同じような問題が次々と出てくる場合があります。

例えば、文章を入力する画面でEnterキーを押したときに、改行されるのか、入力を完了するのかという違いでは、もし、使用者が無意識にどちらかの操作だと思って操作を続けてしまうのであれば、警告を表示するとか、挙動を設定できるようにするとかの対処を開発者はすべきです。

 

お互いに同じゴールを目指して信頼しながら進めていれば、直ぐにシステムトラブル(誤解が減れば大半はトラブルと言われなくなる)は急激に減り、やがてハッピーエンドというか、ハッピーな関係の継続につながります。

それができていないと、開発会社は

「うるさくて面倒なお客に捕まって、赤字のプロジェクトをした」

という感想を持ち、使用者(エンドユーザー)は、

「使えないシステムを高いお金を払わされて作ってしまった」

という感想を持つことになります。

 

私もシステム開発会社の経営者として常にこのことを意識してゆきたいと思っています。

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