人間の評価をするときは、できるだけ余分な情報を排除し、本質的なものだけで評価すべきです。
人種、見た目、出身地、宗教、親の職業などは、法律的にも企業の採用基準に含めてはいけないものです。
私自身が、自分の本質とは関係のないところで勝手に評価されることがいやなので、自分もできるだけその人の本質を自分なりに判断して評価したいと思っています。
私が、そのことを強く思ったきっかけはオーストラリアでの様々な経験です。私が若者に海外生活を薦めるのは、人を見る目を鍛える訓練になることも大きな理由のひとつです。
海外で学校に入って、就職して、友達を作ったりするときに、良くも悪くも人間の本質を見てもらえやすいです。自分一人で全てを行わなければいけないし、親のコネでなにかすることもできません。実力が評価されます。
私がオーストラリアで就職したとき、面接をする前に、面接官(社長)に伝わっていた情報は「英語があまり話せない変な日本人」という程度だったはずです。
その社長は、社員を雇う基準は「仕事ができるかできないか」だけでした。人間的にはとても優しくてすばらしい社長でしたが、こと仕事に関してはとてもシビアでドライな人でしたので、不安定なビザを持っていた私でも雇ってくれました。
友達としてつきあう場合は、単に好きか嫌いか、自分と趣味が合うかどうか、考え方や生き方に共感できるかなどで、評価すればよいです。
仕事のつきあいであれば、その人の仕事の実力や、仕事に対する考え方や、向上心などで評価すべきです。
人の噂などに惑わされず、正しい基準で人を評価できるようになりたいものです。