人間は幸福になるために生きていると私は考えています。
「幸福になる」とは、頭の中で「幸福だ」と思って生活することです。
年収が増えても、子どもが生まれても、出世しても、幸福になるとは限りません。幸福になるというのは、外的な状況で決まるものではなく、心の中で決まるものなのです。
なのに、何となく日本全体が未だに、良い大学を出て大企業に入ることを大半の人が目指しているのは、「幸福」について間違った認識をしているからだと思います。
特に進路を決めなければいけない時期の高校生、大学生の多くが、そういう考えを持っている原因は、周りの大人達の考え方が影響しているのは間違いありません。学校で進路指導をする人たちは、すべて、そこそこの大学を出て、平均以上に給料をもらって生活している人たちなので、やむを得ません。その人達には年収300万円以下で幸福になれることなど想像もできないでしょう。であれば、年収300万円以下が続くような状況を目指そうという考えを理解することはできず、そのうち、子供たちも洗脳されてゆくのでしょう。
でも、良い大学を出て良い収入が得られる教員になった人の多くが幸福感を持てないどころか、非常に多くの人が心を病んで病院に通っています。
日本が世界的に見たらとても経済的に恵まれているのに、幸福感を抱けず、将来に対する漠然とした不安のために、1400兆円とも言われる貯金もしています。
一方で、年収は少なくても幸福な人生を送っている人もたくさんいます。日本ではこういう人たちは少数派ですが、もし、この人達の人生観がもう少し広まれば、日本全体の幸福感が増すと思います。
高校生、大学生が、進路を考える前に、そこそこの成績で、そこそこの大学を出た学校の先生以外にたくさんの人の話を聴く機会を持つべきだと思います。それも、起業家として努力し、大金持ちになった人だけでなく、収入は少ないけど夢と希望にあふれて幸福な生活をしている人たちや、大手企業の正社員を自ら辞めて幸福な人生を送っている人たちなど、いろいろな人の。
そして、
収入は人間の幸福にとって、極々一部の要因でしか無いこと
が理解できたら、少しは進路の決め方も変わってくるのではないかと思います。
若者たちが夢と希望にあふれて幸福な生活が出来れば、日本全体の幸福になってゆくと思います。