第2回南知多アクアスロン大会

9月23日、第2回南知多アクアスロン大会に出場しました。アクアスロンというのは、海を泳いでから走る競技です。トライアスロンから自転車を抜いた競技という方がわかりやすいでしょうか。

これまでプールでの水泳を一生懸命練習してきましたが、一昨年からオープンウォーター(海)での水泳大会にも出場するようになり、海で泳ぐ楽しさを知ってしまいました。また、同じく一昨年からランニングにも目覚め、ハーフマラソンの大会にも出場するようになり、ランニングの楽しさも知ってしまいました。

プールでの水泳は、距離はもちろん正確ですし、水温やその他の条件も統一されているので、違う大会でも同じ種目なら比較することができます。

しかし、オープンウォーターの水泳は、プールでの水泳と違って毎回条件が大きく変わります。距離もそんなに正確では無いし、天候、潮流など様々な条件が重なるので、タイムを比べてもあまり意味が無く、その大会ごとの勝負になります。

マラソンも同じで、コースや天候によってタイムは変わってくるので、タイムよりもその時の順位によって自分のレベルや状態を評価できます。

野球や柔道など、相手のある競技であることが、オープンウォータースイム、ロードでのランニングレースの最大の楽しさです。そんなものに目覚めてしまいました。

そして、その二つの競技を同時に行うアクアスロンというレースがあるのです。

知っている人にしてみたら、何を今更ってことでしょうが、私は今年の夏にそれを知り、今回初めて出場しました。

もともと水泳は長距離が得意ですし、走るのも長距離は結構速いほうだと思います。自分の力を一番発揮できるのがアクアスロンかもしれません。

でも、これまでアクアスロンのレースを知らなかったわけですから、どんな風に行われるのか全く分からず、不安もいっぱいでした。泳ぎ終わった後、どうやってランに移るのか、そもそも何を着て泳いで、何を着て走るのか、トライアスロンの選手に聞いたり、YouTubeで動画を見たりして勉強しました。

本格的にやろうと思うと、いろいろ専用のグッズなどもそろえるのですが、今回は初出場ですし、あまりお金はかけず、あるものを使ってやることにしました。

水泳は、普通の水着のみを着て泳ぎ、泳ぎ終わったら、靴を履いて、いつものランニング用Tシャツを着て走る。

最大の不安は、ランの練習量。今年の春に出場したハーフマラソンで痛めた右足踵が、半年経っても治らず、ランニング練習はほとんどできていません。やっと、ここ1ヶ月くらいは30分程度のジョグができるようになったのですが、本格的な練習とはほど遠いです。

そんなわけで、今回はあまり気負わず、水着も練習用、靴も練習用のものにして、スイムもランも、とにかく前半は抑えて、後半余裕があったら少しだけ頑張るというつもりで挑みました。

それでも、妻と娘達も応援に来てくれることになり、年齢別での優勝と、あわよくば、総合優勝もできないかなぁ・・・などと、密かな思いは持っていました。

結果は、年齢別(40代)優勝だけでなく、
現役大学生選手なども含めた総合順位でも優勝できました!

レースの詳細については、興味の無い人も多いと思うので、後ろにつけておきます。興味のある方、時間のあるときに読んでください(^_^)

初めてのアクアスロンであること、踵の怪我が完治してないこと、ランニングの練習がほとんどできていないこと、などがあり、無理せず精神的に余裕をもったままレース運びができたのが最大の勝因だったと思います。

優勝インタビューでは、うれしさと興奮で、かなり酷いしゃべりだったそうです。「そうです」というのは私自身はほとんど何を喋ったのか記憶は無く、後で妻にだめ出しされました(笑)

今年の夏の最後の思い出として最高の思い出ができました。子どもたちにも妻にもいいところを見せられました(^_^)

子どもたちは、私のレースよりも、(今年はもう行けないと言われていた)海水浴にまた行けて、高波注意報が出るほどの激しい波の海で思い切り遊べたことの方が嬉しかったようですが・・・。


【以下、レース詳細】(自分の今後のレースのための備忘録です)

天候は晴れ、波は高めだけどとても良いコンディション。泳ぐときと走るときに身につける別々の電子チップの話など、とにかく初めてで不安なので、大会本部の説明を一生懸命聞き、周りの人たちにもいろいろ教えてもらいながら、準備完了。

泳力に自信のある人は前列中央から、それ以外の人は両端や後ろの方からスタートする旨の説明があり、一応前列中央付近へ移動しましたが、あえて最前列には行かず、とにかく、ゆっくりスタートするように何度も何度も心の中で呟きながらカウントダウンを聞きます。

そしてスタート!

遠浅の海なので、慣れた人たちはドルフィンスルーで進みますが、下手にやったことないことに挑戦せず、走れるだけ走って泳ぎ始めました。できるだけ人にぶつからないように、かつ、ペースを乱さないように、進路を探りながらゲートブイまでたどり着く頃には、進路には人はいなくなりました。遙か前に、一人泳いでいるのが見えたので、2位のポジションについたことが分かりました。

1位の選手は、かなり速く、ドンドン差が広がっているのがわかりました。第一ブイを越え、第二ブイに向かい始めたとき、1位との差は50mくらいに広がりました。これだけ広がると、無理に追いかけようという邪心がなくなるので、安心して自分のペースで泳ぎ続けることができます。3位との差も少しずつ増えていたので、一人で黙々と次のブイを目指して泳ぎました。

第二ブイが近づいてきたとき、あれだけ離れていた1位の選手が、ちょっと近づいてきていることに気づきました。でも、まだまだとても追いつけそうな距離ではないし、ラストスパートをするほどゴールが近いわけでもないので、そこでも必死に自分に、ペース維持、ペース維持と言い聞かせて、心拍数を上げ過ぎないように気をつけながら、第二ブイを回りました。あとは、ゲートブイを通ってスイムのゴールです。

その日は、高波注意報が発令されており、波が高く、後ろの選手の位置がイマイチつかめません。それでも、直ぐ近くには誰もいないことは分かったし、もし、近くにいたとしてもペースを崩さない精神的余裕がありました。

無理せず、でも、少しずつピッチを上げてゲートブイを目指して泳いでゆくと、あれだけ離れていた1位の選手に、だいぶ近づいてきているのが分かりました。そして、高波に合わせてちょっとボディーサーフィンしてみました。ちょっと加速しました。もう一度、波に合わせて加速してみたらちょっと波に乗れて、だいぶ加速しました。

おお?!これいいじゃない!調子に乗って、波に乗って、ゲートブイを越えたあたりでは1位の選手との差は15mくらいまで近づきました。

その後は、浅瀬に入り1位の選手がドルフィンスルーで加速し、普通に泳ぐ私との差が少し開いて、スイムのゴール。

砂浜を走りながら、ゴールぐるとキャップを取り、計測ゲートをくぐったときの1位との差は15秒。

人生初のトランジット。

私がトランジットエリアに入った直後に、1位の選手は走り始めてました。

でも、あせらず、普段同じプールで練習をしているトライアスロンの国体岐阜県代表の星野君に教えてもらったとおり、バスタオルの上に立って、ささっと足を拭いてそのまま靴を履きました。でも、ひもは普通のひもなので、ちょっと手こずりながら結び、ゼッケンベルトを着け、電子チップを腕にはめ、Tシャツを着ようとしたのですが、背中がぬれててなかなか着られない・・・。

背中を出したまま帽子をかぶって、取りあえず走り始め、給水所で紙コップを二つ取り、飲みました。

そのころに3位の選手がトランジットエリアに入ってきました。

Tシャツを直し、ゼッケンベルトを整え、やっと落ち着いて前を見ることができたときには、1位の選手は100m以上前を走っていました。でも、ランもスイム同様、とにかく最初にペースを上げすぎないことだけを考え、前の選手を気にせず、まずは走りました。

脚は思ったよりも軽く、ラクだったのですが、疲労がないわけがないので、段差やコース変更はいつも以上に気を使って走りました。

約1km地点の最初の折り返しの時、前の選手との距離がスタート時よりも詰まっていることを確認しました。そして、後ろの選手が、だいぶ離れていることも確認できました。でも、心乱さず、あせらず、無理せず、ペースを維持。

心が乱れ、ペースが乱れるので、できるだけ前の選手を見ないように、戻ってくると妻と子どもが、ゴールゲート近くにいるのが見えました。子どもたちがまだ気づいていないようだったので、思わず手を振りながら「おーい」と呼んでました! 結構、余裕があることが自分でも分かりました。子どもたちの前を笑顔で通り抜け、二度目の給水をし、最後の周回に入りました。もう、1位の選手とは10mくらいしか離れていません。明らかに自分の方が速いのもわかりました。直ぐに追いつきましたが、道幅が狭いし、周回遅れの選手も多くいたので、直ぐに抜かさずに、ちょっとついて行って、道幅が広がったところで、抜きました。

そこで初めて、少しだけ意識的にペースを上げて走りました。

最後の折り返し地点で、1位だった選手との差がだいぶ付いていたのは確認できたのですが、周回遅れの選手がたくさんいるので、その後ろから追い上げているだろうランが得意な選手が、もしかして既に2位に上がって迫っているのではないかと不安はありました。

さすがに残り1kmは、脚の疲労もたまってくるし、苦しくなってきましたが、ペースを落とさず走りました。まもなくゴールというところで、子どもたちが応援してくれているのですが、さすがにもう声を出す元気はなく、ちょっと手を挙げて声援に応えるのが精一杯でした。

そして、そのまま1位でゴール!

結果として2位に30秒以上差をつけてのゴールでした。

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