先日Hannaが風邪をひいて近所の小児科医院に連れて行きました。そこには、子供用の待合室があって、絵本やおもちゃが置いてあります。
いつも、診察を待っている間、Hannaが絵本を何冊か本棚から持ってきて私の膝の上で読んであげています。
その日Hannaが持ってきたのは「はせがわくんきらいや」という本でした。いつものように読んでやっていたのですが、途中から涙が止まらなくなり、おいおい泣きながら読み終わったときには、かなり周りから怪しい人を見る目で見られていました。
主人公の「ぼく」には、「はせがわくん」という、なんかめちゃくちゃな友達がいて、いつも迷惑をかけられています。野球も下手でいつも負けるし、山登りに連れて行けば直ぐにへばって、みんなでおんぶしてあげなきゃいけないし、おんなみたいにピアノを習い始めて、しかも下手だし・・・
だから「ぼく」は「はせがわくん」が嫌いなんです。
「はせがわくん」は、実は生まれたときにヒ素入りのミルクを飲んで、その後遺症でそうなってしまっていたんです。それを、「ぼく」は「はせがわくん」の家に行ったときに、「はせがわくん」のお母さんに教えてもらうのですが、「ぼく」は、「そんなことようわからん」のです。だから「はせがわくんきらいや」なのです。
でも、「ぼく」は、いつでも「はせがわくん」の面倒をみているし、いつも「はせがわくん」を心配している。
”はせがわくん泣かんときいな。わろうてみいな。もっと太りいな。はせがわくんだいじょうぶか。はせがわくん・・・”
とにかく止めどなく涙が出てきました。
Hannaは、父ちゃんがあまりにも泣いているから、怖くなって(?)ワーンと泣き出すし、
とにかく怪しい親子でした。
・・・が、とにかく感動しました。
『はせがわくんきらいや』
ISBN: 4835440587
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