貧乏人の英語勉強法(ライフセーバーになる)

オーストラリアに行って最初の1年はかなりの貧乏生活をしていました。

夕方から夜中までアルバイトをしても、そんなに給料はもらえず、しかも、遊びに行ってしまったり、プレゼントをしたりして使っていたので、貧乏でした。

 

お金がないので、英語学校などに通うことが出来ませんでした。そこで、大学の日本語科(?)の掲示板などに、エクスチェンジレッスンのビラを貼って、話し相手を探したり、バイト先のレストランで、お客さんに話しかけたりして、少しでも話す機会を持とうとしました。

 

そんな中で見つけたのが、ライフセーバー募集の案内でした。

ライフセーバーというのは、ビーチなどの安全を守るボランティアです。オーストラリアではかなり盛んで、競技などの様子は全国ネットで放映されたりしています。

 

ライフセーバーになるためには、資格を取らなくてはいけません。各ビーチにあるライフセービングクラブでは、講習会のようなものを毎週開いてくれていて、それに参加しながら勉強し、資格が取得できます。

毎週、水曜日の夜と、土曜日の午前中が講習会です。9月くらいから12月まで講習会があって、12月に試験があります。試験に合格すると晴れてライフセーバーとなり、3月くらいまでのシーズンの間、パトロールしたり大会に参加したり出来ます。

 

そこで、自分が住んでいた近くのマンリーというビーチのライフセービングクラブに入会して、毎週の講義を受けました。そこでの指導は、それもボランティアの指導者が教えてくれるのですが、英語がつたない私にもいやな顔せず、本当に熱心に教えてくれました。


語がほとんど出来なかった私ですので、普通にしていたら全く講義にはついてゆけないし、試験にも合格するはずがないと思って、ちょっと努力しました。まず
は、テキストを丸暗記、意味が分からなくても良いので丸暗記。そして、分からないことを、次の講義の時に指導者に質問します。通常の講義の後に、居残りで
補習。
 

筆記テスト以外に、実技のテストや、実践テスト(監視シミュレーション)
もあります。特に、難しかったのは、最終試験の実践テストは、受験者が数名のグループに分けられ、そのグループで実際に監視します。試験官が、おぼれた
り、迷子になったり、という役をして、以下に問題を解決してゆくかが評価されるテストです。

その場で作られたグループで、話し合って役割分担をし、何かトラブルが発生したときには、お互いに指示を出しながら対応してゆかなければいけないのです。しかも、試験の合否はグループ全体で判定されるので、責任重大です。

 

最終的には、試験に合格し、ライフセーバーになることが出来ました。そして、それなりに英語も上達しました。

 

その後、ライフセーバーとして毎週海に行くようになり、いろいろおもしろい体験もたくさんできました。

(つづく) 

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