オーストラリアにいた頃、銀行がおもしろいサービスをしていました。「窓口で最初に呼ばれるまで5分以上待たせたら、$5口座に入れます」というキャンペーンなのですが、その日は客と銀行員の戦い(?)がとてもおもしろいです。
キャンペーンは事前に告知されているので、当然その日をねらってみんなその銀行に来ます。送金やその他手続きで、どの銀行でも行えることは、みんなその銀行でやろうとします。つまり、大繁盛です。
でも、5分以上待たせると銀行は$5とられることになるので、必死です。昼休みの時間ともなると、その銀行の支店内にいるすべてのスタッフが窓口に立っているのではないかと言うくらい、支店長と思われる年配の人まで、窓口スタッフの横に立って、処理をします。
待っている客も、時計を見ながら楽しげに待っています。4分くらいで呼ばれてしまうとチェッと言わんばかりに残念そうな顔をして窓口に行きます。
このキャンペーンは良くできているキャンペーンだと思います。
- 客は待たされているのに喜ぶ(早く呼ばれてガッカリ?)
- 銀行は大繁盛
- 万が一5分以上待たせてしまっても、その人は銀行に口座を作る(その銀行の口座にしか$5は入れないので)ので、顧客が増える
行員は大変だと思いますが、行員にしても銀行が儲かれば、ゆくゆくは給料が上がることにつながるのでOK。
年に1日くらい、このキャンペーンをやっていました。こういうみんな喜ぶサービスを考えて提供してゆきたいです。