JR東海のエクスプレスカードによる指定席予約のシステムが7月から変わりました。
最大の目玉(私にとって)は、座席位置をズバリ指定できる点です。
これによって、車両の先頭席(東京行きであれば18番とか20番)が選べます。先頭席は、スペースが広いのと、コンセントが使えるというメリットがあります。
コンセントは、150Wまでですが、パソコン、PDA、携帯電話の充電をするには十分な容量です。今もPDAを充電しながらパソコンを使って、この記事を書いています。
私は、新幹線のWEB予約ができるようになった一番最初から、エクスプレスカードを使っていますが、このWEBページのインターフェイスはかなり悪いです。
い
ろいろな事情があるのでしょうが、それにしても使いにくいです。最大のネックは(おそらく)基幹システムとWEBサーバーが、ネットワーク上別になってい
て、それが細いつながりでしかない点です。セキュリティなどの観点からの設計なのでしょうが、今どき、夜は利用できるサービスが限定されていたり、リアル
タイムに予約結果が分からない(PCの場合、後からメールで連絡が来る)というのは閉口します。
JR東海の担当者様、是非ともジーアップにご依頼下さい(笑)。最も長くエクスプレス予約を利用している私が、ユーザー志向のシステムをご提案させていただきます。
・・・などと、このブログで訴えても、仕事がもらえるわけはないのですが、このサイトを使いながら考えるのは、ユーザーが求めるものの本質を握っているところが強いということです。
つまり、こんな使いにくいシステム(失礼)であっても、私は何年も使い続けていますし、今後も使い続けるでしょう。なぜなら、新幹線の指定席を買って、JR東海の駅でそのまま購入できるシステムは、これしかないからです。
どこかの旅行代理店などが、非常にすばらしいインターフェイスの新幹線の予約システムを作ったとしても「切符は郵送で送ります」 では、使えないのです。
うちの会社の主力業務は、請負のシステム開発ですが、我々が作れるのは、ビジネスのほんの一部でしかないのです。それは仮にWEB上でのみ行うサービスであったとしても、ビジネスの本質から考えると、一部でしかないのです。
ときどきシステムのみでビジネスが完成すると勘違いしている人がいるのですが、そんなことは絶対あり得ません。
システム開発会社は、最大限良いシステムを作るように努力しますが、100点のシステムを作ったとしても、ビジネスが成功するとは限りません。逆にビジネスモデルがしっかりしていれば、ビジネスは成功します。
こ
れまでにうちで開発させてもらったシステムでも、ビジネスとしてうまくいっている、または、うまくいく軌道に乗りつつあるところというのは、ビジネスモデ
ルが良いだけでなく、システム以外での努力をたくさんされているところです。営業活動(訪問するという意味だけでなく、ネット上でも良いです)や、宣伝活
動など、地道な努力があるとき、ネット上で火が付いて、検索エンジンから直接訪れる客が急増するのだと思います。
どんな巨大システムであっても、システムは万能ではなく、手助けをするツールでしかないとまで言い切ってしまうと、
語弊があるかもしれませんが、少なくとも新しいビジネスを行う場合、システム開発だけでは絶対に終わりません。もし、そうだとしたら、日本中に数万社
(もっと?)あるシステム会社はみんなものすごく儲かっているはずです。自社でドンドンシステムを儲かるシステムを作ってゆけばよいのですから。
でも、実際は99%のシステム開発会社は、ほとんど儲かっていません。システムは、良いビジネスモデルと、広報・営業の後ろ盾があって初めて有効に機能し、利益を生み出すのです。