【本の感想】マーケティングは他社の強みを捨てることから始まる(森本尚樹)

うちの会社では、技術者上がりの私が、これまで、にわか仕込みのマーケティングや営業手法に基づき、自社製品の企画やPR、販売を行ってきました。

 メディアで取り上げてもらうことなどは、比較的成功しているのですが、実際の商品売上という意味では、成功しているとは言えない状況です。

 これまで、売れない理由を自分なりに分析していたのですが、一言で言ってしまうと「機能が足りない」という結論を出していました。不幸なことに(?)うちの会社は開発会社なので、そう言う場合「では、機能を追加しよう」と、開発できてしまいます。それが大きな間違いであったことを、改めて感じました。

 

 実例、理論とも、うちの会社が陥っている状況を的確に説明されています。顧客が求めているのは、その商品ではなく、商品がもたらす結果なのだという基本的な部分(ドリルが欲しいのではなくて「穴」が欲しい)に立ち返り、考えてゆけば簡単に導き出せる答えなのですが、現場で必死になっていると、見落としてしまいがちです。

 改めて、自社商品を考えてみると、商品が売れるだけの価値のある商品であることは変わりありません。しかし、PRの方法やPRの対象が間違っていたと気づきました。
 あまり欲しくない人に安くしてまで販売しても、お互いに不幸になります。本当にこの商品を求めている人に、適切な価格で販売することでお互いに幸せになれます。

 そんなことを気づかせてくれた本でした。

 

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