とても長いシリーズですが、おもしろくてドンドン読み進みます。
高校の世界史の教科書ではわずか数行で書かれていることを、何冊もの本になっているというのは、それだけでも興味深いです。
学
校で教える世界史というのが、本当に表面だけをさらっと舐めているだけだということがわかります。もちろん、ひとつの事柄について、これだけ詳しく勉強し
ていったら、一生かかっても勉強しきれませんが、少なくとも、学校で教えられる歴史というのは、本の表面的なことだけだという認識を持つ必要はあると思い
ます。
このシリーズはまだ終わっていません。続刊がまだまだ出ます。
私が読み終わったのもまだ文庫本6冊なので、全体について感想を言うことはできないのですが、これまでに出てきた中で、思うことを書きます。
最近の世界情勢のほとんどは、宗教が絡んだものになっています。
どの宗教が良くて、どの宗教が悪いというのは簡単には言えませんが、この本(シリーズ)を読んで思ったのは、ローマ帝国がもの凄く領土を広げて、もの凄く長い期間統治できた大きな理由が、他の宗教を否定しなかったことだということです。
現在、世界中で宗教が原因で様々な紛争が起こっています。
ローマ人の物語シリーズを読むと、それを解決するためのヒントが見えてくるかもしれません。
ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) 新潮文庫 | |
塩野 七生
新潮社 2002-05 |