桂枝雀

最近は落語のCD(からリッピングしたもの)をよく聞くのですが、一番多いのが桂枝雀です。本当におもしろいです。

 

ただ、ビデオなどでも見ますが、身振り手振りも大きいですし、噺も見るからに必死な感じで、一席終わるとヘトヘトになるだろうなと思います。

いろいろな本で桂枝雀は、「まじめ」、「極限まで笑いを追求する」、「天才」などと表現されています。確かにこの人の噺はおもしろいと思うのですが、その必死さにちょっと怖さを覚えることもあります。子供の頃の薄記憶にもなんとなく「桂枝雀=こわい」という印象が残っています。それは、別に怖い噺をしたわけでもなく、怖い顔をしていたわけでもないのですが、何となく子供心に「怖い」と感じました。今思えば、それは、必死すぎるところにあったのかもしれません。

 

そのまじめさが、鬱につながり、自殺にまでつながったのだと思います。私は幸い誰にも「天才」とは言われてないし、極限まで何かを追求するようなまじめさはありません。たぶん平均から比べるとかなり不真面目な部類に入ると思うので、あまり心配はしていないのですが、鬱の人は、自分は鬱ではないと思っているらしいので、一応は気をつけたいと思います。

 

師匠である桂米朝の本に、枝雀のことが書かれているところは、本当に残念、悲しい、という気持ちがにじみ出ていました。それを読んで少し考えてしまいました。

 

■関連リンク

 

コメントする