親指シフトキーボードとは、1980年に富士通のワープロ「オアシス」で採用された日本語入力に優れたキーボードです。
日本語を入力する際に、動かさなければいけない範囲が極力少なくなるようになっており、ローマ字入力に比べて非常に高速に日本語を入力できます。
私は1989年に親指シフトキーボードに出会い、しばらく愛用していました。慣れてくると人がしゃべるスピードで入力できるので、速記の変わりにも使えていました。
ワープロ専用機からパソコンに変わっても、(高価な)後付の親指シフトキーボードを購入して使用していました。いろいろな人に「日本語を入力するなら絶対親指シフトキーボードだ!」と言いふらしていました。
オーストラリアに(しばらく生活するつもりで)いくときも、荷物の中には巨大な親指シフトキーボードを入れてゆきました。
とにかく親指シフトキーボードを愛していました。これ以外では日本語の入力はしたくないと思っていました。
・・・しかし、ウインドウズ95が出てから、しばらく親指シフトキーボードのドライバが入手できず、通常のキーボードを使うようになり、その後は、ノートパソコンを主に使用するようになり、世の中のニュースなどでも一切「親指シフトキーボード」という言葉を聞かなくなってきて、親指シフトキーボードそのものが、もう、なくなってゆくものなのかと思っていました。私も「元」親指シフトキーボード愛好家、となっておりました。
しかし、世の中には親指シフトキーボードは生きていました。ちゃんとサイトもあるし、愛好家もいるようです。Googleで調べるとたくさんサイトが見つかります。
私の親指シフトキーボードへの愛着など、その人達に言わせれば大したことなかったのかもしれません。