伝統を守れないのは仕方のないことかもしれませんが・・・

 4年くらい前から田舎の風習や行事について、非常に興味を持ち始めました。田舎に引っ越して、町内の長老(?)達からいろいろな行事の謂われや意味を教えてもらったり、妻の実家で、いろいろな行事や風習を体験したりすることが非常に、興味深くおもしろいです。

 

 しかし、そのいろいろなところで、全体的な方向性としては、簡略化、省略、廃止に向かっています。とてもすばらしい文化だと思っていても、社会構造が変わり、地域の年齢構成が変わっている現在では、伝統を守ってゆくには、守る人たちにもの凄く負担が大きくなってしまいます。

 

 何百年も前から続いている風習は、基本的には何百年と同じような社会構造であった為に守れてきたものが多いのです。つまり、基本的には生まれた土地でみんなが生活し、兄弟も多く、平均寿命も長くない(若者の構成比率が高い)・・・その様な条件は、ここ数十年で大幅に変わってきました。若者の多くは都会に行き、地元に残っている人も、農業ではなくて会社に勤めていては、いつでも家族が家の近くにいることを前提とした行事や風習を守るのは大変です。

 

 

 これは、日本中すべての地域で抱えている問題だと思います。社会構造の変化などは、個人の努力のレベルでは解決できないので、仕方がないことでもあるのですが、寂しい気もします。

 これまでの数百年でも、社会構造の変化によって行事や風習も常に変わっていているのだとは思いますが、その速度は非常に遅かったと思います。ここ50年くらいは、これまでの10倍以上の速度で変化が起きているのではないかと思います。

 私自身、まだまだ勉強が足りないと思いますが、少しでも多くの伝統行事やその意味などを、子供達の世代まで伝えてゆきたいと思います。

 

 

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