デジタルとアナログ

最近、いろいろなところでデジタルとかアナログと言う言葉を聞いたり見たりしますが、時々、違和感を覚えることがあります。

 

英語としての意味は、デジタル(digital)は、数値化したものというような意味で、アナログ(analog)は、相似物というような意味です。

もの凄く大ざっぱに言えば、アナログ放送というのは、もともとの音波などの波形の相似物を転送するという方式で、デジタル放送というのは、音波を数値化して転送する方式です。

 

もともとは、専門的な用語だったので、誤用というのも少なかったのでしょうが、最近は何か違う意味で使っている人が多いです。

 

私が最も気になるのが、アナログ人間とか、デジタル人間という表現です。

これも、最初は何事も白黒はっきりつける人をデジタル人間、中間の状態も認める人をアナログ人間と言っていました。どちらかというとデジタル人間は融通の利かない人で、アナログ人間は調和ができる人という意味で、イメージとしてはデジタル人間=あまりよくない、アナログ人間=よいものだったと思います。

 

 ところが、最近なぜか、デジタル人間=コンピュータなどの最新の機器が使える人、アナログ人間=最新の機器が苦手な人という意味で使われていることがあります。

 なぜ、その様な意味で使われ出したのかわかりませんが、その場合イメージとしては、デジタル人間=進んだ人、アナログ人間=遅れた人ということで、どちらかというとデジタル人間の方が良いと思われる人が多いようです。

 

 その様な理由で、私に(恐らくその人は褒め言葉として)「シバタさんはデジタル人間だから・・・」というようなことを言われることがありますが、そう言われると私は何となく、シバタさんは融通の利かない堅物です、と言われているような気になってあまり良い気がしません。

 そんな風に考えること自体が、融通の利かない人なのですけど・・・

 

 もしかしたらデジタルデバイスを使いこなす人を略して、デジタルな人 と呼んでいるのかもしれませんが、それなら、アナログな人はアナログデバイスを使いこなす人となるはずなので、意味が通りません。

 なんて屁理屈を言うところが、融通の利かないと言う意味のデジタル人間なのでしょう。 

コメントする