うちの会社では、システム開発とデザイン的な仕事を行っています。
システム開発は、新しい技術を使った取り組みでなければ、それほど試行錯誤することはなく、力業で作り上げてゆくことができます。
本当はそういう開発よりも、いろいろ試行錯誤しながら行う、研究開発的な開発の仕事の方が開発者は楽しいのですが、実際は単純な開発仕事の方が多いです。特にその開発者のスキルが上がれば上がるほど、試行錯誤せずに最初から正解を見つけることができます。
しかし、ひとそれぞれの向き不向きがあり、論理的な思考というか、論理的分解ができる人でないと、いくら頑張ってもプログラマとしてのスキルはあがりません(ある程度以上になると)。
デザインについても、似ているところがあります、なれないうちは色の組み合わせや、文字の大きさ、配置など、実際に置いてみないとわからないので、いろいろ試行錯誤をしながら作業を進めなければいけません。でも、なれてくれば実際に置かなくてもある程度、頭の中で考えて組み合わせやバランスが見えてきます。
しかし、もともとセンスが良くなければ、何時間頑張ってもカッコイイものに仕上がりません。
先日、聴いた経営者向けの講演で、向かない仕事をスタッフにやらせようとしてもダメだという内容のことを言っていました。牛にまたがって必至にむち打ったところで、馬のようには走らない、その代わりおいしい牛乳を飲ませてくれるかもしれない。問題は、本人がそれに気づいていないことも多いことです。
チームリーダーにとって重要なのは、メンバーの向き不向きを見極めて、最も力を発揮できる状態にチームを導いてゆくことだと思います。ところが日本の年功序列会社では、リーダーそのものを、歳で決めることになり、リーダーに向かない人でもリーダーになり、現場に向かない人は成績が伸びずにリーダーになれない、というおかしなことになります。