今週は、金曜日と土曜日と合わせて3つのセミナーに参加しました。
どれも為になるおもしろいセミナーでした。
ひとつ目は、読売新聞の「わが街企業ファイル」というコーナーで紹介された経営者の交流会(?)である「元気クラブ」 ところの講演会でのセミナーです。
講師は、岐阜県安八町にある浅野撚糸の浅野社長でした。
ご本人も何度も言われていたのですが、決して成功例ではなく、成功例となるべく奮闘中である現在進行形のプロジェクトの話です。進行中であるが故に、非常に臨場感があって、心に響くお話しでした。
必死に研究開発した技術が、ドンドン盗まれて行ったこと、大リストラを断行したこと、その時々の悔しさや、苦しさがバネとなって、今回の新しい商品開発が実現できたのだと思います。
その商品は「エアーかおる」という素晴らしいタオルで、従来のタオルの2倍軽くて吸水性の高いのだそうです。おみやげにタオルを一枚いただきました(喜)。
良い商品であるのは間違いないのですが、良い商品だからと言って売れる訳ではないのです。営業面でも苦労されながら頑張っている所なのだそうです。
しかし、いろいろなお店で価格が高いということで断られても、価格を変えなかったそうです。
これは、私も常々感じていることですが、本当に価値のあるものであれば絶対に価格を下げてはいけないと思います。先代の社長も含めいろいろな人に「今の時代は良いものを安く出さないとダメ」と言われたそうです。しかし、それは安く出せる仕組みができていれば良いと思いますが、そうでなければ、一時的に売れて売上が伸びたとしても続きません。みんなが不幸になります。その状態で値段を下げるくらいなら辞めた方がよいと思います。
浅野社長が値段を下げなかった理由は、大手のバイヤーさんに「良いものは高く売らなければいけない」と言われて、高い値段で取り引きしてもらっていたためだそうです。ブランドを作ったり持っている人はその辺りはよく分かっているということなんだと思います。
その他にもいろいろ、参考になるお話しがたくさんあり、大変勉強になるセミナーでした。
直接仕事とは関係ないのですが、私が浅野社長に非常に親近感を感じたのは、浅野社長の趣味、生き甲斐、ライフワークが「妻のご機嫌取り」だと言われたことです。名刺交換させていただいたときに「同じ趣味、生き甲斐をお持ちの方にお会いすることができて感激しました」とあいさつさせていただきました(笑)。
妻がご機嫌だと、もの凄く仕事もしやすいし、自分も含め、家族全員が幸せだし、世の中全てがうまくいきます。非常に困難だが、やり甲斐があり、終わりのない挑戦です。